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2009-02

今日のアニメ  #10 『今期が草之的に豊作』

ども、草之です。
なんだか久しぶりな気がするのはネットに全然繋がらないから。

とりあえず、書くこともないので草之が見る今期のアニメ。

・宇宙をかける少女
・まりあ+ほりっく
・みなみけ おかえり
・黒神

と、あとトラどら!も見てます。
この中で一番気に入ってるのは、というか全部見た後での注目度の変化は以下の通り。

1:黒神
2:まりあ+ほりっく
3:宇宙をかける少女
4:みなみけ おかえり

だったりします。
みなみけは面白いけど、いつも通りって感じですかね。
で、黒神なんですけど、これ意外とキてます。

原作は大体3巻あたりまで出てたときに買い始めました。
はい、ジャケ買いですよ。当たりでしたけど。

で、原作とアニメの違いといえば慶太が社会人じゃなくて高校生だってことと、クロの戦闘スタイルがボクシングではなく、あれは喧嘩自己流みたいな感じですか。足普通に使ってるし。
おそらく、後者の理由は『戦闘シーンの見栄え』とかそういうのでしょうね。ボクシング固定よりも、全身を使ったダイナミックな作画で表現したかったのでしょう。
で、前者はおそらく、感情移入とか、視点的な問題でそうしたんでしょうね。ゲームクリエイター(の卵)ではなく、一介の高校生として。あともしかしたらラブコメ要素を早々に入れたかったからかもしれない。原作はようやっとクロがデレてきましたからね。

いや、それにしても。
まりあ+ほりっくの方はいろいろすげぇわ。
今までの百合系統を覆す、まさに全対象百合みたいで全然そんなことない百合アニメです。
くっそ、真田アサミさん可愛すぎるだろ、ちくしょう。
あと、小林画伯の新たな魅力を発見できた気がする。あと、OPやりすぎ(笑)。シャフトってことで、どちらかというと『ネギま!?』のOPが浮かぶ感じのOP。あれよりもさらにひどい事に、いい意味で。

そして、宇宙かけガール。
これは結構面白かったけど……なんかこう、レオパルドに全部持ってかれてる。
久々に素でぶっ飛んだ役してるよ、福山さん。あと、コントはもうちょっちレベルを上げてほしい。
いろいろギリギリなアニメ、それが宇宙かけガール。



と、いうわけで次回更新予告。
水曜日を目安に『背徳の炎』を更新。
で、来週頭に『B.A.C.K』を更新。
最後に来週中を目標に『優星』を更新。
以上、全ては予定であり遅れる場合があります。あしからず。

では、以上草之でした。

PS
カウンター、もう10万いっちゃうよ(笑)
これもすべては皆さまのおかげです。ありがとうございました、はまだ早いですね。
もし踏んだ人がいて、リクエストとかあったらどうぞ。可能な限りやってみようと思います。
このままだと、だいたい……、明後日あたりに10万を迎えられそうです。

では。


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テーマ:物書きのひとりごと - ジャンル:小説・文学

祝!100000HIT!!

いよいよここまで来ましたか。
ども、草之です。

例によってリクエストはなかったみたいですが……


 10万HITありがとうございます!!


 ここに来るまで七か月。
 立ち上げて間もない頃は100HITも云々っていってたのに、今やその1000倍の人たちに訪れてもらいました。人と人の出会いは妙なもので、それはこのブログにも言えることでしょう。
 ただ、最初は「これやってみたい!」と本当の思いつきで始めた『歯車屋敷』。
 『その優しい星で…』も最初の頃はここまで反響があるとは思っていませんでした。
 その中で草之自身はこの作品に教えられ、考え、そして、今ここを訪れてくださっている常連読者様や覗きに来てくれた読者様に出会いをもたらしてくれました。草之は幸せ者です。
 
 『背徳の炎』も思いつきで始めたといってもいいでしょう。
 ですが、これにも思い入れはあるのです。というかない方がおかしい。
 『B.A.C.K』も同様。これは相互リンクサイト、『叙事詩的駄文日記』様の遠野はりま様の作品、『孤高の騎士と漆黒の魔導師』を読み、感銘を受けたことが始まりなんですけどね。これ本当におススメです。
 
 
 では、ここでコメントや拍手で名前が分かっている人に向けて。
 まとめてなのが申し訳ありませんが、そこはご了承ください。
 
 PETEさん、akiさん、れぐさん、askさん、クレさん、rimaさん、みな吉さん、sisyouuさん、Dr.ヤマーさん、JACKさん、琥兵さん、ふもっふさん、NNNさん、クロスケさん、savavaさん、idlerさん、souさん、クルさん、ププさん、betrayerさん、レンさん、ENKAさん、ライ麦狼さん、ぼたん鍋さん、デーク東郷さん、きゅぴーんさん、そらさん、potaさん、キングさん、緑人さん、Raguさん、カタカタさん、アルトさん、スコアさん、中元雄介さん。
 
 本当にありがとうございました!!
 
 
 そして、相互リンクサイトの管理人様……。
 遠野はりまさん、スゴロクさん、天海澄さん、Furfurさん。
 
これからもよろしくお願いします。
並びに、ありがとうございました!!

 
 
 
 
 と、これほど大勢の人に支えられて、歯車屋敷は成り立っています。
 そして、これからも。
 クサイ台詞ですがそれが出るくらい、感謝しています。
 
 これからも、よろしくおねがいします。
 では、以上草之でした!!
 
 
 
 
 追伸。
 更新はちょっと遅れそうです。
 こういうところで言うのもなんですが、本当にすいません。
 金曜日には『背徳の炎』を更新したいと思っています。
 
 

テーマ:物書きのひとりごと - ジャンル:小説・文学

背徳の炎  track:16

 
 「本当に助けに行かなくて大丈夫なの?桜咲さんとアクセル先生がいるからって …… 」
 
 「大丈夫ですよ。シネマ村で一悶着あったみたいですけど、みんな無事みたいだし、脱出も出来たし、追っ手もいないみたいだし …… 。
 …… よし、僕もそろそろ回復してきました!」
 
 「ちょ …… 回復って、もうちょっと休まなきゃダメよ、ネギ」
 
 明らかに無理をしているのが分かる。
 立ち上がったかと思うと、すぐにふらついた。
 
 「あっ、ホラ。無理しちゃってー」
 
 「あ …… あれ?」
 
 あれ、じゃないっての。
 あんだけボッコンボッコンに殴られて、で、なんかそのまま戦って魔法も使って。
 ほら、魔法って疲れるんでしょ、やっぱり。RPGみたいにMPみたいなのがあるんだったら。
 
 と。
 
 「おーい、アスナちゃーん」
 
 「アクセル先生!? 来たの!?」
 
 叫ぶようにしてこちらを呼んだので振り向いてみると、桜咲さんに周りが気付かれない程度、倒れない程度にローキックを地味に食らっている先生が目に入った。
 のと同時。余計な影が、ひーふーみー。
 
 「え―――――っ!?」
 
 余計なのが、増えていた。
 
 
 *  *  *  *  *
 
 
 「いたっ!?」
 
 「大声を出すな。お嬢様が起きるだろうがっ」
 
 とか言われて地味にローキックをかましてくれやがった。
 マジで地味にいてぇ。
 周りのみんなは気づいていない。巧妙な。
 
 横を歩いていた三人が前へ飛びだして、えっと …… ノドカちゃんだっけか、に走り寄って行く。
 あれ?
 なんでノドカちゃんここにいんのよ。
 
 
 と、そう言うことらしいので纏めるとこういうことか?
 ネギはネギたちでノドカちゃんに後をつけられていて、戦闘中にノドカちゃんが乱入。その場の勢いで敵を退けはしたが、こういうことに。
 で、俺たちはと言うとだな。ゴホン。
 俺の荷物の中にいつの間にかカズミちゃんの携帯が放り込まれていて、後をつけられた。
 いつの間に仕込んだんだ、あの子。このクラスいろいろと怖い子多いわ。
 
 「ちょっと朝倉! アクセル先生も先生よ!
 朝倉、あんたこの危険さ全然わかってないでしょ? ネギなんかさっき死ぬところだったのよ!?」
 
 「って言われてもねぇ。私から言わせてもらえば、その程度だったんでしょ、ネギ先生の傷」
 
 まぁ、たしかにこの子はさっきマジでデッドエンドしそうなセツナちゃん見てるしな。
 この程度、なんだろうけど …… それでも付いてくるって、どうよ。
 
 「その程度って、あんたねぇ!!」
 
 「マジでそうじゃん。桜咲さんなんか胸にむこうが見えるくらいの大穴開いて、それでもピンピンしてるじゃん。大丈夫だって、死にゃしないよー」
 
 カラカラと笑う。
 そうか、あれが原因か。あれだけやっても『魔法』があればなんとかなるでしょう、という危険と恐怖という感情の認識低下。
 なんてこった。全部が裏目に出てやがる。
 
 「あ、あれ見て。あれ入口じゃない?」
 
 と、ハルナちゃんが叫ぶ声が聞こえ、その次には ……
 
 「レッツゴー!」
 
 飛び出していた。
 もうどうにでもなりやがれ。全員自己責任だ。
 と、言ってはみたものの、人死には絶対にやらせるわけにはいかねぇもんな。
 なんたって仙人直々、ダンナにも約束しちまったし。
 俺も背中のコノカちゃんが起きない程度に走り出した。
 
 目の前には明らかに世界遺産指定級に見えるドデカイ門。
 実際世界遺産の指定基準がどんなもんなのかは知らねぇけど、ま、それくらいスゲェ門が堂々とそびえ立っている。
 それにちょっと気押されながら、「あ、でもツェップ程の驚きはねぇわな」と思うあたり、慣れてるのだろうか。
 
 ネギとアスナちゃんは慌ててるけど、事情を移動中に聞いた俺としてはそんなに焦る必要もない。
 なんたってここは ……
 
 
 『お帰りなさいませ、このかお嬢様――――ッ』
 
 
 と、まぁこういうわけらしい。
 当の本人は絶賛爆睡中なわけだが。
 しかしこれはまぁ …… ひとつの城みたいな。だってよ、門をくぐったら正面の建物の入口までだいたい50m以上はあるんだぜ?
 
 「うっひゃー。コレみんなこのかのお屋敷の人?」
 
 「いいんちょ並みのお嬢様だったんだねー」
 
 「え。アヤカちゃんもこれくらいあんのか、家」
 
 「あっれ、知らなかったんだアクセルセンセー?」
 
 知らなかったって言うか、まぁそうだわな。
 それにしても、これで一息はつけそうだなっと。美人も多いし。
 ヤマトナデシコっつーんだろ。う~んソソるねぇ。
 
 ―――― ビッシィ!
 
 「あでぇ――――――ッ!?」
 
 「目がヤラシイ」
 
 またこれ綺麗にローキックかましてくれやがって。
 この子、本当に冗談抜きでやりやがる。
 
 「アスナちゃんの相手は終わったのかよ?」
 
 「ええ、まぁ」
 
 あとは親書です、と屋敷の方に目を向ける。
 さて、相手の大将さんにやっとお目通しが許されたわけだ。やれやれ、本当にやっとだわ。
 
 どうやら、ここは敵の本拠地 …… というわけではなく。
 セツナちゃんの話によると、コノカちゃんの実家だということだ。
 もちろん、敵として認識させられていた『関西うんたら協会』の総本山でもあるらしい。
 くそったれめ、あの仙人ンなこと一言も言ってなかったじゃねぇか。帰ったら泣くまで殴る。
 
 「もう安心です …… とはネギ先生たちに言っておきましたが、解ってますね?」
 
 「もちろん。イノがいやがるんだ、そうそう安心できたこっちゃねぇさ」
 
 「解っていればいいんです。もしそうでないならもう一発蹴ってましたが」
 
 「おっかねぇな、おい」
 
 モテないよー、なんてセツナちゃんに言っても無駄だろう。
 だから言わなかったが。
 あーくそ。ネギのやつあんなにお姉さま方にちやほやされやがって。羨ましい。いつかボコってやる。
 
 「すいません。お嬢様をこちらに」
 
 「お。あ、どうもどうも」
 
 ひとりの巫女さんが近づいてきて、コノカちゃんを任されます、と手を出してきた。
 
 「お客様方はどうぞ奥へお進みください。長がお待ちです」
 
 と、そう言うことらしいので奥へ進む。
 時期的にも綺麗な桜を両脇に、視界いっぱいに桜吹雪が舞っている。
 それを役得と、前向きに楽しみながら石畳の通路を歩いていく。
 それくらいの安心、あってもいいだろ。
 
 屋敷に辿り着いてから、さらに屋敷の中を歩くこと数分。
 その長とやらが待つ、奥の部屋にやっとこさ到着する。
 コノカちゃんは途中で別れて、今は元々の自室で眠っているらしい。
 
 「なんかスゴイ歓迎だねー、こりゃ」
 
 「これはどーゆーコトですか?」
 
 「は、はい。実は僕、修学旅行とは別に秘密の任務があってここへ …… 」
 
 『秘密の任務!?』
 
 「コラ、ネギ。それ言っちゃって大丈夫なの?」
 
 ここにきて、元は一般人だって言うアスナちゃんの方がネギよりもしっかりして見えた。
 ネギは本当に幼い。
 ちょっとイラッとするくらい幼い。
 それはアイツの年齢を考えても仕方のないことだと思うし、子供の特権だ。
 そこを導いてやるのが大人の役割で、仙人が俺に遠まわしに「そこんとこよろしく~」と押しつけやがった『仕事』でもある。
 …… んー?
 
 「ここが関西うんたら協会の総本山なんだろ?で、コノカちゃんの実家でもあるわけだ …… てことは」
 
 「関西呪術協会です。そうですね、長は …… 」
 
 と、セツナちゃんが珍しく説明してくれそうになったというのに、階段が軋み、上から人が降りてきた。
 ふぅん。
 上から、ねぇ? 気に食わねぇ。それって結局俺らのこと下に見てるってことだろ。
 まぁ、連絡したとき、向かわせるのがいくら天才天才言われてようと、10歳のガキじゃしゃあないわな。
 でもよ、それって違くねぇ?
 
 「お待たせしました。ようこそ、このかのクラスメイトの皆さん。そして担任のネギ先生」
 
 ぐあ。
 野郎、完全に俺をスルーしやがった。
 ちらりとこちらを見たのを確認したから気が付いてないとかそういうのは無い筈。
 くそったれ。コノカちゃんをここまで連れてきたのは俺だぞ!!
 
 「そして、そちらは?」
 
 「あん? 今更な口利くんじゃねぇよ。さんざ人を空気扱いしやがって」
 
 「ふふ。気が付いていましたか」
 
 「気がつくもねぇだろ、オッサいデェエエエええええええっ!?」
 
 セツナちゃんが思いっきり背中をつねりやがった。
 なにこの扱い。酷くねぇ?
 いくらなんでもこりゃねぇぞ。仙人の差し金か?
 
 「あ、あの、長さん。これを …… 」
 
 そんな空気もなんのその。
 ネギは華麗にブレイクして親書を取り出し、差し出した。
 
 「東の長、麻帆良学園学園長、近衛近衛門から …… 西の長への親書です。お受け取りください」
 
 「確かに承りました、ネギ君。大変だったようですね」
 
 「い、いえ」
 
 あー。もういい。
 この際俺のことは置いといてもいい。
 セツナちゃんだ。なんでこのオッサンはセツナちゃんにお疲れの一言も真っ先に出てこない?
 マジでムカ入ってきたぜ。
 
 「 ………… いいでしょう。東の長の意を汲み、私達も東西の仲違いの解消に尽力するとお伝えください。
 任務御苦労!!ネギ・スプリングフィールド君!!」
 
 「はぁっ!?」
 
 床をぶち抜く勢いで叩き割った。
 やべぇ、もう我慢できねぇ。このオッサン泣くまで殴る。
 「おぉ」とどよめきかけた周りは一気に静かになる。周りで弾いていた楽器の演奏も止まった。
 
 「おい、オッサン。俺様もう我慢できねぇわ。ちょっと殴らせろ」
 
 「ちょっ、アクセル先生!! 長にそのような …… それになぜ …… いやいや。とにかく失礼でしょう!?」
 
 「ちょっと待て。待て待て待て、セツナちゃん。俺様ね、今マジでムカついてんのよ。ネギ? あぁ、頑張ったね。アスナちゃん? あぁ、よく付いてきたね。ノドカちゃん? あぁ、怖いだろうによく耐えたね。ユエちゃん? ハルナちゃん? カズミちゃん? あぁ、よくも懲りずについてきたね。
 だから?
 だから、だからだから?
 セツナちゃんだろうが、オッサン。その口で真っ先に『御苦労さま』の言葉をかけるのはよ!!」
 
 「いいんです!私なんかよりもネギ先生達は …… っ!!」
 
 「黙ってろ。マジでムカつく。おい、なんとか言えよ」
 
 オッサンは呆れ呆れといった感じで溜息をつく。
 そのままの表情で、あくまでも穏やかに、一言。
 
 「君が首を突っ込むことですか?」
 
 「はぁ!? 首を突っ込む突っ込まないなんざ関係ねぇんだよ。誰よりも長く、コノカちゃんを守ってたのはセツナちゃんだろ、あぁ!?」
 
 「 …… 言って分からないなら、仕方無いですね」
 
 きっとこの場にいる全員がアイツの動きを眼で追えてなかっただろう。
 本当に一瞬。
 フィルムをぶっ飛ばしたように目の前に現れたそいつは、
 
 「がっ!?」
 
 俺様に殴り飛ばされていた。
 
 「長!!」
 
 セツナちゃんが駆け寄る。
 俺様はそれを見ても特になんとも思わない。この怒りはセツナちゃんに向けるものじゃないし、向けてどうするってこった。
 キッときつくこちらを睨みあげ、セツナちゃんは叫ぶ。
 
 「何をするんですか!!」
 
 「何もねぇよ。殴るって言ったから殴っただけだしよ」
 
 「それを訊いてるんです!! なぜアナタがそこまでしないといけないんですか!?」
 
 「俺様はセツナちゃんの副担任だから」
 
 「えぇ? それだけで …… ?」
 
 打って変って本当に呆れ返ったような顔をする。
 それだけってことはないでしょ。
 
 「く …… 」
 
 オッサンが起き上がる。
 俺様を無視したのは許そう。でもやっぱりその顔見てたら、セツナちゃんのことでムカついちまう。
 
 「ここでは言い難いことと言うのもあるでしょう、先生!?」
 
 「言い難いこともクソもあるかよ。オッサン自分で西だの東だの言ってただろうが。あまつさえネギに『任務』御苦労、てな」
 
 「それは …… 」
 
 「なのに、なんでセツナちゃんにはここで声をかけようとしなかったんだよ。寂しいじゃねぇか。なぁ!」
 
 オッサンは俯き加減で聞いている。
 戯言だとか、わかってないだとか、そんなのは言い返されたってどうでもいい。
 とにかく、セツナちゃんが無視されたのが許せねぇ。
 
 「 …… 同情なら、止めてください。アクセル先生」
 
 「どーじょー!? ないない。あんなに酷いことされて今さら同情とかありえねー!!」
 
 「は?」
 
 「あんな、同情のひとつでもされたいんなら、それくらいの態度見せろって話だよ」
 
 「え、と …… ?」
 
 「そうだなぁ、これはなんつーか …… 。そう、あれだ。セツナちゃんのためじゃなくて、これは俺様が納得できないからだ」
 
 うんうん。
 このオッサンムカつく。それで理由は充分だろ。ガキとでもなんとでも呼べばいいさ。
 ただ、その人をあくまで下に見てるような態度が気に入らねぇ。うん。
 
 「わかりました。君の言い分はそれで全てですか?」
 
 ここでオッサンが口を開く。
 あぁ、と頷いて返し、相手の反応を待つ。
 
 「く、はははっ!! いい人が近くにいるじゃないですか、刹那君。まさかここまで私に食いついてくるとは、いやはや」
 
 すっくと何でもなかったかのように立ち上がる。
 こいつ、まさかいっつもこうしてんのか?
 
 「いえ。まぁ …… ネギ君がそうだと聞いたので試してみたんですが。そうですか、まだまだ幼いですね、ネギ君?」
 
 「え? あの …… どういう?」
 
 ネギはまったく理解が追いついておらず、またセツナちゃんを筆頭に生徒一同もハテナ顔。
 で、その言葉を聞いてまた俺様はカチンと来たわけだ。
 
 「なんだよそれ。そのためにセツナちゃんをダシにしたってか?」
 
 「えぇ。まぁ、気がつくとは思っていませんでしたから …… あとで内密に謝っておこうとは思っていましたがね」
 
 「あ、あの …… なんのお話なんですか?」
 
 「アクセル君の考え方が、どことなく貴方の父に似ている、とそう言う話ですよ」
 
 「 …… え?」
 
 ぽかん、と俺を見上げてくるネギ。
 やめろ。俺を見たってお前の親父の面影なんざ全くねぇっつの。
 
 「いや、それよりも長さん! 父のことを …… !?」
 
 「それは当り前ですよ。私はあの馬鹿 …… ナギ・スプリングフィールドとは腐れ縁の友人でしたからね」
 
 その事実について全く知らないし、興味もないし、実際いま問題にしていることから外れているし。
 ただ、そう。
 あの元気だけが取り柄みたいな女子学生たちには、恰好の肴だったりしたわけだ。
 
 
 *  *  *  *  *
 
 
 私のログハウスで暇潰しにチェスを打っていると、ふとどうでもいいような疑問が浮かんだ。
 
 「お前は、本当にギアでいいのか?」
 
 「あぁん?」
 
 こつん、と盤の上で駒が鳴る。
 白いその駒は狂いなく私のキングを獲りにかかる。
 むう。思った以上にこいつ強いな。
 
 「治す方法などなく、半永久の命を無理矢理人の身に押し込まれ、あぁ、そうか」
 
 キングを逃がす。
 ソルはそのままキングを放置し、ビショップで動きを封じにかかってきた。
 そうだな、じゃあ、ポーンを前に出しておくか。
 こつん。
 
 「だから、ああ言ったのか」
 
 「なんのことだ?」
 
 「お前な …… 。いつぞや言っただろうが。『この世界の人間でもなければ、それ自体でもない。お前もそうだろうが』とな」
 
 あれは暗にお前も俺も化け物同士、ってことを言いたかったのだろう。
 おっと、またチェックか。しつこいな。
 そうだな、ここはまたキングを逃がすしかないな。
 こつん。
 
 「言ったか?」
 
 「あぁ言ったとも。それはどういう意味か …… ずっと考えていた」
 
 「考える? ハ。そうかそうじゃないかの違いだろうが」
 
 「いやいや。これがなかなか暇つぶしに良くてな。自分の存在理由を一から考え直していた」
 
 「ババァの哲学にゃ付き合わねぇぞ?」
 
 「ババァ言うな! そら、今度はこっちがチェックだ」
 
 クイーンで取りにかかる。
 が、まぁ。当たり前のようにキングを移される。
 詰み狙いじゃなかったしな。こっちの時間を稼げればいいし、クイーンを置けばプレッシャーも残しておける。
 防戦思考だな。
 
 「ま、所詮考えたところでお前の言う通り“そうかそうじゃないか”という壁に当たる。なぁ、化け物と人間との違いとは何だと思う?」
 
 「遺伝子」
 
 即答にしてこれ以上ないほどの簡潔な答え。
 元から違う。そう言いたいのだろう。
 む。そこにポーンを置かれるときついな。だがまだ狙える。勝機は逃がすものか。
 
 「人間という遺伝子のカテゴリから外れた存在はもう人間じゃない。猿がいい例だ。人間とほぼ変わらない遺伝情報を持っておきながら、あれはヒトじゃない。猿なんだよ」
 
 「生物学的だな。そうではなく、もっとこう概念的な …… 」
 
 「言っただろうが。ババァの哲学にゃ付き合わねぇってな」
 
 「ち …… 」
 
 しばらく動きのない攻防が続く。
 ふと、つまらないことを思い出して、なにを思ったのかソルに訊いていた。
 
 「なぁ。私はイノ勝てると思うか?」
 
 こつん。
 あ、しまった。誤打してしまった。
 あぁ、くそ。つまらないことを考えるからこうなる。
 負けたな、この勝負は。
 
 こつん。
 ソルに詰められる。
 チェックメイトだ。あぁ、くそ。らしくないな。
 と、ソルはキングをチェックメイトした駒、ビショップで小突いて倒した。
 
 「お前は何色だ?」
 
 そうとだけ呟いて立ち上がる。
 キングはコロコロと盤上を転がり、机の上に落ちる。
 陶器製の上質な物という、ジジイにしては趣味のいいチェスの駒がまだ転がり続け、机からも落ちていく。
 
 「先に行くぞ」
 
 扉が閉まると同時、“白い駒”は落ちて砕けた。
 それを見て、あぁ白ってガラじゃないなと部屋の隅にあった安物のワインを取り出す。
 そのまま封は開けず、砕けたキングの上にボトルごと落して、落ちる前に扉へ向かう。
 後ろから重い割れた音が響いて、きっと床はワインまみれだろう。
 
 「待てソル! 私も行くぞ!」
 
 扉を開けてそのまま追いつく。
 奴は振り返りなどしない。ただ黙って歩いていく。
 並べばその背の違いは大きく、私はソルの胸にも届かない。
 
 ただ、思っただけだ。
 こいつと一緒なら、きっとあの馬鹿がやってくれなかったこともしてくれる。
 こいつと一緒なら、救いなどいらない。
 こいつと一緒なら、化け物はそれでいいのだと思えてくる。
 
 
 
 
 立ち去ったログハウスの床はワインで紅い。
 濃いボトルの茶に混ざり、白い陶器製の駒だけが浮いていた。
 ただその駒はワインの滴が張り付いていて、その綺麗な白は汚く斑な赤に染まっていた。
 
 
 
 
 「おい、ジジイ! まだ終わらんのか?」
 
 勢いよく扉を開ける。
 おそらく世界樹の下にいないのは最終調整だからだろう。細かいチェックだけが残っているとそんな雰囲気があった。
 なにより、学園結界の効力が私の体に戻ってきているからな。
 
 「もう少しじゃ。あと10分といったところかの」
 
 「ふふん。さぁて、どう料理してやるか、あの淫乱ギターめ」
 
 「それが終わり次第、登校地獄の呪いの精霊を騙す準備にそれ用の儀式魔法の準備。全部を合わせてあと2時間ってところかのぉ」
 
 「な、にィ?」
 
 ソルにいたっては鼻で笑い、学園長室から退出していった。
 なんだろうか。無性にジジイを氷漬けにしたくなってきた。
 
 「仕方ないじゃろう。幸いネギ君からはまだなんの緊急連絡もないしの」
 
 「むこうは問題じゃない。私が問題なんだ!」
 
 「我が儘じゃのう」
 
 知っているとも。
 これは我が儘だ。
 
 ソルやイノ、あとひとりあのチャライやつの名前は知らんが、とにかく『向こう』の世界のやつらだ。
 いけすかないのは確かだ。ムカつくのは確かだ。
 ぽっと出てきたかと思うとわけのわからん力 …… 《法力》だったかを使って私の座を揺らした。
 ソルはいい。チャラ男も気にしちゃいない。
 イノはどうしても …… そうだ。生理的に受け付けない。
 この手で地に伏せさせて、勝利の美酒を味わいたい。
 
 私が動く理由なんて、それでいい。
 
 「ついでにぼーやも助けられるなら、恩を売りつけるのもいいかもな」
 
 「かなわんのー」
 
 「口を動かす前に手を動かせ。私ももうしばらくなら待ってやる」
 
 踵を返してソルを追う。
 廊下に出ると、すぐにその背中を見つけた。駆けて行って並んで歩く。
 薄暗い廊下を靴底が鳴らす。
 誰もいない学校というのもなかなか乙なものだ。
 
 「お前は、私が何色かと訊いたな?」
 
 「 …… 」
 
 奴は答えない。
 肯定すること自体、面倒なのかもしれない。
 
 「私は黒だ。昏い昏い闇の底、見上げるものは光だけの、黒だ」
 
 「 …… 」
 
 「近づけば焼かれ、遠すぎれば自分が薄れる。光とは私にとってそんな物だ。 ………… しかし、昏い太陽なら …… あるいは」
 
 最後は聞こえないように口の中で呟く。
 顔も伏せて、絶対に見せない。
 
 「どういう意味だ」
 
 「えっ!? き、聞こえてたのか?」
 
 頷きもしなければ返事もなし。
 肯定なのか、否定なのか。
 別に今さら恥ずかしくなったとか、そういうことではない。
 ただ、これは我が儘すぎると自重した。
 
 「いや、なんでもない。気にするな」
 
 「ハ」
 
 笑われた。
 それがなぜか嬉しくなって鼓動が速くなった。
 なんとなく、だけど。
 
 
 こいつと一緒なら …… しばらくは退屈せずに済みそうだ。
 
 
 そんなことを考えた。
  
  
    
 
  



               track:16  end




テーマ:自作小説(二次創作) - ジャンル:小説・文学

ペンタブがすっごい欲しい。

とても欲しい。その気持ちプライスレス。
ども、草之です。

とか言っておきながらお手ごろ価格なやつを先日見つけて「うはー(悦)」って店頭でニヤニヤしてました。近所の長○屋の中にあるベスト電○で見つけた。
でも、メジャーっていえばメジャーな『BAMBOO』でしたからどうしようかマジで迷ってます。

それはそれとして。
10万Hitのお礼作品とかですけど、リクエストもなかったので、やりたいことやろうと思います。
でもまだ決まってないので、なにかありましたらリクエスト受け付けます。今週中ってとこですかね。
だいたい14日まで受け付けたいと思います。それでいなかったら勝手にさせてもらうと思いますよ。


では毎度おなじみ、更新予告です。
月曜日には『B.A.C.K』を更新。
週末には『優星』か、上の超番外編を更新。

あくまで予定なので、遅れる場合もあります。
ご了承ください。


では、以上草之でした。

テーマ:物書きのひとりごと - ジャンル:小説・文学

B.A.C.K   Act:2-3

 
 あれから …… オレが倒れてから一週間程度が経った。
 今日からの任務らしいのだが、フォワードは本番の明日からの出動らしい。
 
 「今回は一緒に行けないけど、無理だけはするなよ」
 
 『はい、了解しました!』
 
 「っていっても、するときはするからなぁ、お前ら」
 
 フォワードメンバー全員が苦笑いで返す。
 一応釘は刺しておいたけど、どうなることやら。
 また、今回の任務についていけない理由。それはまだ戦線復帰をシャマルさんから許可されていないからだ。
 だから今回は二―ベルゲンではなく、ロングアーチとして本部に残ってみんなのサポートってわけだ。
 
 ホテル・アグスタの骨董美術品オークション会場の警備と人員警護。
 なんでも取引許可の下りているロストロギアなんかも出品されるようで、それにガジェットがやって来る可能性があるらしい。
 まぁ、読みは間違いじゃない。少なからずそう言う場合があってもおかしくはない。
 それに今回のオークションは要人が多く来ており、人員警護としても重要な任務になるとのこと。
 地上本部もなかなかいいチョイスをしてる。
 オークションという空気を壊さないためには極力少数の戦力で警備した方がいい。そこで白羽の矢が立ったのがここ六課。
 少数、特にフォワード陣隊長などリミットをかけてなお、オレと同等以上のランクを誇る。
 その他小隊員もランクとしてはBと武装隊の標準クラスが揃っており、その技量のみに目をやればAAもかくや。
 
 それに、地上本部のレジアス中将閣下はどうやらあまりいい目で六課を見ていないとか。
 その掲げる正義と、海との悔恨も原因の一つだろう。
 もし失敗すれば「能無しの部隊」と蔑み、成功すれば「よくやった」と地上の手柄に。
 どちらに転んでもリターンが望める、と。そう言うことだろう。
 本当に上手いこと考えるものだ。
 
 それに、もしガジェットでなくても一ロストロギア。
 狙うには十分な理由と価値がある。襲われる可能性は十二分に揃い尽くしている。
 
 「ティアナ、いいか?」
 
 「あ、はい。なんでしょうか」
 
 今から明日のことを細かく打ち合わせしていたフォワード陣にもうひとつ教授しておこうと思う。
 
 「この頃、腕が上がってきたみたいだな。見ててわかるよ」
 
 「え …… あ、そうですかね? 実感があんまりなくて …… 」
 
 「あぁ、そんなもんだよ。自分じゃ気がつかないうちに強くなったり弱くなったりするもんさ」
 
 照れくさそうにティアナが笑う。ぽりぽりと頭も掻いて、本当に嬉しそうに笑っている。
 このあたりが一番怖いと言えばそうだ。
 
 「今のお前は成長過程だ。他のみんなもな。だからこそ、難しいなと思ったことはするな」
 
 『??』
 
 「訓練と実戦が全く違うのは判るだろう?訓練っていうのはつまり、『難しい』ことを安定させていくためのものだ。何度も何度も反復して身につける。だから、実感が湧きづらいってのもある。
 だが、実戦は違う。そう何度もチャンスがあるわけじゃない。その状況はその一瞬でしかない。不安定なものより、安定して出せるカードを選んで勝負するものだ。
 判るか?」
 
 はい、とスバルがいつも通りに元気よく手を挙げる。
 質問をするのは珍しいな。それというのも、ティアナの解釈で理解することが多い。
 訓練学校では上位だったとか言ってたのにな。感覚でやってた天才肌なんだろう。
 
 「はい、スバル」
 
 「それってつまり、ぶっつけ本番は止めておけってことですよね?」
 
 「お。そうそう、そういうこと。やるじゃないかスバル」
 
 いやそれほどでも~、なんて嬉しそうにはにかむ。
 スバルの解釈を聞き、難しく考えていたんだろう他のメンバーはなるほどと頷いた。
 と、ここでティアナの手が挙がる。
 
 「ん、ティアナ」
 
 「でも、限定条件下においては、その限りじゃないのでは?」
 
 「そうだな。どうしても好転しそうにない場合、などが挙がる。それが強敵だったり、どうにもなりそうにない状況だったりな。手持ちのカードだけじゃ対抗出来ない。そんな時に切るカードがジョーカー …… いわゆる『切り札』だな」
 
 おぉ、とどよめく。
 まぁそりゃ『切り札』なんて言い方したらそうなるよな。
 
 「ただし、あくまで『切り札』なんだ。ジョーカーは諸刃の剣。これで勝負がつくか、戦況が好転すれば良し。もしそれも通用しなければ …… 」
 
 首を掻っ切るジェスチャーをすると、一同がごくりと息をのむ。
 
 「作戦失敗や、自分のミスだけで済めばいい。最悪待っているのは死だ」
 
 空気が一変して重くのしかかる。
 それでいい。あとひと押ししておこう。
 
 「仲間に迷惑をかける『切り札』を切り札とは呼ばない。ただの『傍迷惑』という」
 
 全員がそれまでにそんな事がなかったか、思い返すように黙りこくる。
 それでいい。
 
 「お前らはお前らの出来ることをすればいい。これだけは忘れるなよ、お前らはチームだ。ひとつの『切り札』なんだ。個人が持つものではなく、全員が持つ唯一の絶対的な『切り札』。
 誰かの足りないところを誰かが補う。それでいい。やってやれないことはない、なんて言葉があるが真に受けるな。やってやれないことだらけだ。
 だがな、お前らは一人じゃない。信じろ、仲間を。それが一番、お前たちを惹きたてる武器なんだからな」
 
 さぁ、送り出そう。
 胸を張って、行ってこい!!
 
 
 
 
 なんてことがあった翌日。
 フォワードメンバーは全員出払い、六課にいる戦闘要員はオレと交代部隊だけ。
 喧騒は変わらないが、色が違う、というのだろうか。
 
 「シャーリー」
 
 「あ、ユークリッド隊長!」
 
 こっちこっちと彼女を呼びつける。
 するとトテトテと歩いて目の前まで来ると、にっこり笑って手を差し出す。
 
 「じゃぁ、お預かりします! ジークフリードのメンテナンスですよね?」
 
 「いや、それもあるけどさ」
 
 手首からスタンバイモードのジークを取り外してシャーリーに手渡す。
 にぱー、と笑って大事そうに手で包む。
 
 「あと、これ」
 
 「 …… ? 鍵ですか?」
 
 どこの?と不思議顔。
 あー、ちょっと言い難いな。
 
 「オレの執務室の」
 
 「へ? え、や、そ、あ …… そ、そのそれってどういう?」
 
 いや、分かってるさ。自分がどれくらい説明をはしょってるかくらい。
 こほん、とわざとらしく咳ばらいを交えて、視線をシャーリーに戻す。
 
 「パスキーは『Altertum』アルター・トゥーム …… 『古代』だ」
 
 それを聞いた途端、彼女の顔色が変わった。
 じっとこちらを見据えてくる。
 
 「それ、どういう …… いえ。なんで私なんですか?」
 
 「お前が適任だからだ。理由は嫌でもそのうちわかる。ヴァイスにも頼もうとしたけどな、止めたよ」
 
 あいつはオレたちと一緒に出払うときが多い。
 いざというときアイツが六課にいないとなると、それでは本末転倒だ。
 
 「それってお誘いってわけじゃないんですよね?」
 
 「当たり前だろ。それに、お前はオレに興味でもあるのか?」
 
 「むしろジークフリードの方が」
 
 「だろ?」
 
 う~ん、と唸って鍵をまじまじと見ている。
 カードキーなわけだが、それでなにがあるってわけじゃない。
 
 「コピーして八神部隊長に渡す、とか?」
 
 「え …… ッ!? お、おい、冗談でもそういうのは勘弁してくれって!」
 
 「割と本気でしたけど?」
 
 クスクスと笑う顔はどうにもいじめっ子の表情が滲んでいる。
 あなどれないっていうか、ほんと女に弱いって言うか …… 自分が情けない。
 
 「でも、八神部隊長のときはそんなに慌てるんですね?」
 
 「なんだよ」
 
 「いいえ、なんでもありませーん」
 
 おどけるように首を振って否定する。
 気になる物言いだけど、まぁそこは正直そうだとしか言えない自分がいる。
 恥ずかしい。
 
 「じゃ、弱みを握ったところで …… 説明、してくれますよね?」
 
 「そりゃまぁな」
 
 「不器用ですね、ユークリッド隊長も」
 
 「知ってるよ、それくらい」
 
 「うふふ」
 
 人の気も知らないでクスクスと笑ったあと、姿勢を正し、こちらを向き直した。
 その瞳に映っているオレはどうしようもなく情けなく見える。
 
 「どうしても、どうにもならない時にオレの部屋に入って、パスキーを言えばいい」
 
 「それは私が、ですか?」
 
 「いや。六課が、だ」
 
 「ふむ。アレですか …… 隊長の部屋の隅に置いてある、保存用のカプセルっていうか」
 
 「敏いな。そう、あれにさっき言ったパスキーを入力すればいい」
 
 そこまで解ってくれれば、それでいい。
 シャーリーも深く詮索はせず、それでいいです、と踵を返した。
 最後に、その背中に言う。
 
 「よろしく頼む」
 
 「はい?」
 
 「あ、いや。聞こえなかったならいいんだ」
 
 そう言って、オレはシャーリーと並んでオペレーションルームへと足を向けた。
 
 
 *  *  *  *  *
 
 
 相手には召喚師。
 ガジェットを遠隔転送で最終防衛線の手前にまで直に送り込んできた。
 幸いなことに、『サベージ』は確認できない。
 
 『もうすぐ副隊長二人が戻るわ。それまで耐えて!』
 
 シャマル先生の指示が飛ぶ。
 でも、このままじゃ確実にジリ貧になる。
 防戦してるだけじゃ、戦況は良くならない。攻勢に出ないと。
 
 そうだ、証明するんだ。特別な才能とか技能がなくたって …… 、ランスターの弾丸は必ず通る。
 それを、いまここで証明する …… 。絶対に。
 
 「シャマル先生! 攻勢に出ます!!」
 
 『無茶よ! 敵の数だってまだ増えてるのよ!?』
 
 いいや、大丈夫。
 絶対に出来る。出来ないとダメなんだから。
 きっと出来る。そう信じて、やって見せなくちゃいけない。
 無茶でも何でも、証明するにはそうするしかないんだから……!!
 
 「エリオ、センターに下がって。アタシとスバルの2トップで ―――― 」
 
 『 ―――― ティアナ』
 
 びくり、と背筋が凍る。
 あれ、なんで固まっちゃったんだろう。
 シャマル先生にならあんなに強気に出れたのに、どうして彼には ……
 
 『頑張れよ』
 
 「 ―――― え?」
 
 違った。
 ユークリッド隊長は違った。
 ここは普通、止めに入るところだろうと他人事のように考えて、違和感を抱く。
 そうだ、隊長は信じてくれてるんだ ……。
 
 これが『難しい』ことじゃなくて、ここでアタシが、ティアナ・ランスターが戦況を好転させることが出来る、そう……信じてくれてるんだ。
 そして、今アタシは ……――― どんな事をしようとしたのだろう?
 考え直す。高速思考に入る。
 
 出来る限り最小の反省をして、これからを展開する。
 アタシはエリオを下げようとして、自分が前に出ようとした。
 そりゃスバルとの2トップは昔からの十八番だし、ちょっと、いや結構強気になってた。
 なんて思ったんだっけ……。そう、「無茶でも何でも証明する」だっけ。
 しようとしてるじゃないか、『難しい』ことを。
 
 いけない。
 さて、視界に入る限りガジェットの数は10を軽く超えている。
 アタシとスバルならアタシが弾幕を張って制圧することになるわけだけど、そうしたとき、アタシ自身の負担はどうなる?スバルは?
 十分無茶だ。自信過剰になりすぎてたのかもしれない。しかも、せっかくのチームを崩してまで執る作戦か?
 違う違う。
 そうじゃない。
 
 
 ――――――“お前らは一人じゃない。信じろ、仲間を。それが一番、お前たちを惹きたてる武器なんだからな”
 
 
 答えに至るまで、お恥ずかしながらその時間、約コンマ5秒。
 
 「前言撤回。スバル、一旦下がってエリオと合流。アタシがフォローするから、ふたりで敵を引っかき回して …… ! キャロ、アンタは二人にブースト。行くわよ!!」
 
 全員が待ってましたと返事を返してくれる。
 それぞれが配置について、キャロのブーストも完了。
 
 「副隊長たちが来るまでしっかり耐えるわよ! …… でも」
 
 「敵の数を極力減らす!」
 
 「副隊長の負担を減らす!」
 
 「ですよね、ティアナさん♪」
 
 なぜか息ぴったりな三人に虚をつかれる。
 なんだってのよ、もー。
 アタシのセリフ、取んないでよね!!
 
 「ま、そゆこと。行くわよ!!」
 
 反撃開始っ!!
 
 
 *  *  *  *  *
 
 
 外を覗けば、局員たちがせっせと事後処理を進めている。
 見えてしまってはしょうがない。ちょっとめんどくさいとも思いながら腰を上げる。
 
 「ほな、ちょっと現場戻るわ。今日は久しぶりに話せて楽しかったわ、ロッサ」
 
 「あぁ、またねはやて」
 
 ロッサとこヴェロッサ・アコース査察官を後ろに、アグスタの中のカフェから出ていく。
 代金はロッサが払っておいてくれるらしい。
 
 彼はカリムの義弟にあたる。
 その役職柄、なにか情報はないものかと軽く探りを入れてみたが、どうやらそうでもないらしい。
 手に入れられた情報はなし。
 ちょっと期待しててんけどな。たはは、そうウマいこと人生は回ってくれへんか。
 
 「うん。ユーノ君、来てるんやよな …… 」
 
 会ってみようか、と思いはすれども、いやいや、と首を振ってその考えを弾く。
 せっかく久しぶりになのはちゃんとも会えたんやろうし、個人的な理由でお邪魔したらアカン。
 そこまで無粋とちゃうからな、私も。
 
 「にしても …… これシャマルの罠、かぁ?」
 
 いや、そこまで腹黒やないやろ、と考え直す。
 そもそもなのはちゃんからしてたまたまなんやし、それはない。
 でも、せっかくの綺麗な格好、ユーリに見てほしかったな、なんて思う。やっぱちょっと悔しいのだよ。
 
 「うぅん。帰ってからでも …… 遅ないかな?」
 
 業務も終わって、ティアナとエリオの夜のチェスも終わったくらいに着替えて、で、ユーリに見せに行って。
 ………… ユーリもそこまで固くないし悪ない考えやとは思うけど …… 、なんや期待してるみたいではしたない。
 やっぱり、あかんのかなぁ。
 
 「って、こういう考えがいやらしいっちゅうねん」
 
 さっさと現場へ行って忙しくなろう。
 そうしたらくだらない考えなんてどこかへ吹き飛ぶ。
 早足に歩を進め、階段を下りていく。
 このあたりだともう人気がない。多分、ほとんどの客は泊まりのために取った部屋に行ったか、六課の現場検分が終わるまで待っているロビー組だろう。
 その推測が正しかったのか、下に行くほどガヤ声が大きくなってきた。
 そこには語気を強めている様子もなく、ひとまずいらぬ文句を言われる心配はなさそうだ。
 
 「っと。多いな~」
 
 一階、正面玄関へ足を踏み入れた瞬間の感想がこれ。
 オークション会場は元々そう言う目的で造られた部屋だったからそこまで狭く感じなかったが、ここ、ロビーは違う。
 まぁ、それに文句を言っている客がいないだけでも十分嬉しいことだ。
 ほとんどは立ち話に花を咲かせ、座っている客はゆったりとオークションの余韻にでも浸っているんだろう。
 金持ちオーラがロビーに立ち込めていた。
 
 「うっは。これ全部がそうやって考えたら人が金に見えてきた …… 」
 
 こういう俗物さがあるところを考えるに、自分は根っからの平民らしい。
 まぁ、時空管理局局員の給料もあまり馬鹿に出来ないくらい出るには出るのだが。それでもここにいる大半はそれ以上なんだろう。
 うわぁ、ちょっと待って。
 下らんこと考えんようにって思ってこっち来たのに、それ以上に下らんこと考えてるやんけ。
 
 「あ~。さっさと外出よ」
 
 ロビーを抜けて外へ出ると、近くにいた局員から順に挨拶が送られる。
 ひとつひとつに返事を返して、フォワードと一緒になって検分しているフェイトちゃんに近づいていく。
 
 「お疲れ様。どや?」
 
 「うん、大体終わったよはやて。あと一時間もしないでお客さんたちを帰せると思う」
 
 中はどんな感じだった? と聞いてきたので、問題はなかったと答えておく。
 あの分ならあと2,3時間は余裕で待ってるだろう。
 
 「ユーノ君は?」
 
 「あぁ、ユーノならなのはと一緒にいるよ。ほら、あっちの方」
 
 と指差し示した方向を見やると、なるほど、見てるだけで糖分摂取になりそうな空気を醸し出している。
 本人に言えば違うと否定するだろうけど、傍目からはそう見えるんだから仕方ない。
 
 「って、はやてがそれを言うかな?」
 
 苦笑いでそう言うフェイトちゃんは少し寂しそうだった。
 いや、私も、って言われてもなぁ。
 
 「結構あんな空気出てるよ、はやてとユークリッド」
 
 「マジでか。あっちゃ~」
 
 そんな気はなかった。
 というよりも、まだその空気を出しちゃいけないと思っていた。
 私とユーリは、あくまで上司と部下なんだから。
 
 「そこって残念がるところなの?」
 
 「ん、まぁ私の考え方っちゅうか、そんなんやから気にせんといてくれたら嬉しい」
 
 「そっか。じゃそういうことで」
 
 「うん、そういうことで」
 
 そうこう話しているうちにも検分は続いていく。
 残骸回収も終わり、それぞれの持ち場もミーティングを始めているところもある。
 そろそろやな。
 
 「じゃあ、私は中に戻ってお客らに確認取って来るわ」
 
 「うん、お願いね」
 
 そういって、フェイトちゃんと別れてホテルへ向かう。
 と、そこで視界の端にシグナムとザフィーラが映った。
 遠くてよく分からないが、シグナムの顔色があんまり良くない気がする。
 
 ―― シャマル、シグナムのことちょお見たって。
 
 ―― え、あ、はい。はやてちゃん。わかりました。
 
 念話でシャマルに連絡を取ってから、再度ホテルを向き直す。
 さて、ようやくここの任務も無事に終わりそうやな。
 
 
 *  *  *  *  *
 
 
 「さて …… 」
 
 なんの滞りもなくオークションは終わった。
 このまま現場検分も終わり、残骸回収、帰投、作戦終了と流れるだろう。
 
 それにしても、召喚師とはな。厄介な者もいたものだ。
 こちらが考えうる相手の攻め手が増えてしまったと、嘆くべきか …… それとも、ひとつ手の内を知ることが出来たと捉えるか。
 そのどちらとも、こちらの攻め手にはなり得ないがな。
 
 「シグナム」
 
 「ザフィーラか」
 
 「どうだ、フォワードメンバーの出来は」
 
 「そういうことはなのはにでも訊くといい」
 
 「いや、お前から見ての意見が聞いてみたくてな」
 
 「どうしてお前がそんなことを …… ?」
 
 ふむ、と一休符。
 一瞬言い淀んでから、
 
 「気晴らしになればと思ったが …… どうも口がうまくはなくてな。気になったのなら謝罪しよう」
 
 「ザフィーラ …… 」
 
 あぁ、私は何をしているんだ。
 この頃やることなすこと空回りが続いている。
 知らず顔に出ていたのかもしれないな …… 。
 仲間に心配までされる将とは …… これ如何に。
 
 「世話をかけたな」
 
 「いや。いらぬ世話だったらしい」
 
 のしのしと私の横から去っていく。
 まったく、どうすればいいと言う。
 
 「 ………… そうだな、まだ粗い」
 
 それがいいのだ、となのはは言うだろう。
 粗ければ粗いほどまだ磨いていく価値がある、とそう言うことなのだろうから。
 では私はどうだろうか?
 我が剣は鋭いと自負はしているが、磨き足りないとも思っている。いや、そう言う気性を持っている手前、この考えがなくなることはないだろう。
 もっと上へ、高みへ昇ることが出来る筈だと。
 だが、磨き抜かれた刃は鋭く、脆い。
 剣技という鋭さを持った私という刃は、一体どこが脆いのだろう。
 
 「詮無いことか。私は所詮、人ではないのだからな」
 
 幾度となく戦い、死に、生きたこの体は一体いくつ目のプログラムか。
 …… はて、プログラム。
 ということは …… 私にはモデルがいた、ということなのだろうか? いや、私に限らずヴィータ、シャマル、ザフィーラにも。
 性格や技巧は外して考えて、いわゆる、身体的特徴だ。
 
 待てよ……だとしたら、あぁいや。年月が合わなさすぎる。
 私たち守護騎士システムが創られた、つまり『闇の書』、『夜天の魔導書』が創られたのは古代ベルカか、それよりも以前。
 いくらなんでもそれはない。
 
 「シグナム!」
 
 「シャマルか、どうした?」
 
 「それはこっちのセリフよ。顔色が悪いわ」
 
 何?
 体調は悪くない。いや、そもそも戦闘行為でしか悪くはならない筈。
 先の戦闘で思っていたよりも消費したということなのか? それほど負担には思ってなかったのだが。
 
 「む。すまんな、少し休む」
 
 「えぇ、そうして。見た感じ魔力も問題ないみたいだし …… 何でかしら?」
 
 「わからんな。 …… シャマル」
 
 「はい?」
 
 「関係はないのだが、『私たちのモデル』を考えたことはあるか?」
 
 「モデル …… ? この体の元になった体ってことよね?」
 
 「あぁ」
 
 彼女は意外そうに半分驚き、半分迷っていた。
 私がそんなことを考えていた、ということに驚き。
 私がそんなことを考えていた、ということに迷っているのだろう。
 つまり、なぜ私がそんなことを考えていたのかが分からない、ということだろう。
 
 「あるかないかの質問だったら、ないわ。心当たりって質問でもあるわけないわよ」
 
 「そうか。いや、戯言だ、忘れてくれ」
 
 「そう? …… あら、顔色が良くなってるわ」
 
 「? なんなんだ、一体」
 
 わけのわからないまま頭を振って考えを振り払う。
 再び向けたホテルの玄関からは、客がぞろぞろと帰途に帰ろうとしている時だった。
 これを見送れば、私たちもあとは帰るだけだな。
 
 「シャマル、お疲れ様」
 
 「あら、珍しい。お疲れ様、シグナム」
 
 くすり、と笑い合う。
 それをかき消すように、空気が重くのしかかってきたのは同時だった。
  
   





                Act:2-3  end




テーマ:自作小説(二次創作) - ジャンル:小説・文学

波は引いては返すもの。

ども、草之です。
まぁ、以前にも似たようなタイトルを付けたことがあるわけですが、こういうタイトルを付けた理由としては、あれですよ。超個人的な理由なんですけどね。

この頃カウンターの回りがあまり芳しくないって話なんですよ。
ちょっと前までは800前後を行ったり来たり、それが変わり始めて700前後を行ったり来たり。
まぁ、700前後が一番安定してるのかな?と思っていた矢先の出来事。

おとついのカウンターが400台。
かなり焦った。何が起こった!?って。
まぁ、こういうこともあるんでしょうけど、マジでビビりました。
変わり続けるのも世の常ってやつですね。もしかして一時的に繋がらなくなったとかだったら申し訳なかったですけど。

まぁ、ここで愚痴ってもしょうがないんです。
それを乗り越え、さらなる躍進のために、草之は努力を惜しみません。
ある意味、この出来事は自分を見詰め直すいい機会だったのかもしれません。これを機に、より一層の努力を誓った所存ですよ。

これからも、草之敬と、歯車屋敷をよろしくお願いします。
ってことがいいたかったんですよね。



なんだか本当に愚痴の日記になってしまった。
いやはや、こういうことを書かないようにとしてきたんですけど、自分を見直せてよかった。
っていうか逆に創作意欲が湧いてきて、昨日とか布団に入ったのが2時だったんですけど、もんもんと頭の中でネタとかプロットとかの見直しが行われて、なかなか寝付けず、結局寝たのとか4時でしたからね。
起きたのは9時頃で、しばらくDr.HOUSE見てました。

脱線してきたので、今日はここまで。

『優星』の更新はだいたい早ければ金曜日。
遅れたとしても土曜日には更新予定です。アルトリアの去った後の士郎たちの日常です。

では以上、草之でした。

テーマ:物書きのひとりごと - ジャンル:小説・文学

その優しい星で…  Navi:18

 
 春。
 カーニヴァルからはもう一ヵ月程度が過ぎ去ろうとしていた。
 やわらかな風が抜け、可憐な花々の香りが鼻をくすぐる。
 もういつの間にか、そんな季節がやってきていた。
 
 
 衣替えが終わって、一週間。
 灯里と藍華に、新しい風が吹き込んでから一週間。
 アリスという少女は、確かアテナのところの後輩だったはずだ。
 そうか、もう一年。
 
 「あ」
 
 がちゃん。
 
 「あぁ、くそ。またか」
 
 ここ最近で割ってしまった皿の数、実に10枚を超える。
 グラスは5個割ったし、洗濯物なんか干せば大概飛んでいく始末。
 これじゃ家政夫失格だ、なんてことは何回思ったことだろうか。
 
 塵取りを慣れた手つきで添えて、箒でさっさと割れた破片を片付ける。
 これが誰もいない昼間でよかった。夜にこんなことしてちゃ余計に心配させてしまう。
 そうだ、この頃こういうことが無くても、心配されてるのに …… これ以上俺なんかのことでみんなを煩わせちゃいけない。
 
 「しっかりしろ、衛宮士郎」
 
 強めにこめかみの辺りを殴って気合を入れ直す。
 さてと。
 
 「まずは、皿の補充だな」
 
 これで今月分の俺の持ち分がなくなる。
 でもそれがどうした。俺が悪いんだから、それくらいなんでもないさ。
 そう、きっと。
 
 ここにいれば、それくらいなんでもない筈だ。
 
 
 *  *  *  *  *
 
 
 「ふーん。あっそう」
 
 「うわ、反応軽いですね晃さん」
 
 「まぁ世話になったって言っても、あんまり接点はないし、アルトリアちゃんにだって会ったことなんてないしな」
 
 藍華がいつになく真剣に悩んでいるものだから、先輩らしく相談に乗ってやろうと思って声をかければ、こういうことらしい。
 
 カーニヴァル最終日、衛宮の恋人だったアルトリアちゃんという子が帰ってしまったらしい。
 それからというもの、衛宮はらしくない失敗ばかりを繰り返し、見るに堪えない落胆ぶりだとか。
 まるで藍華だな、とは思ったものの口にはしなかった。
 まぁ、藍華自身も自分と似てるかも、なんて思ったからこうして悩んであげてるんだろうけどな。
 しかし、これだけはどうしようもないだろう。だって、衛宮の問題だ。
 
 「生暖かく見守ってやることだな。つかず離れず、今まで通りで接してやればいいんじゃないか? 心配なんかしたら余計に滅入ると思うぞ」
 
 「それは …… ちょっと、冷たくないですか?」
 
 「はぁ、お前ってやつは …… 。いいか、冷たくするとかそういうんじゃないんだよ。今まで通り、気付かせてやればいいんだ」
 
 「気付かせる …… って、何をですか?」
 
 「おっと、言い過ぎたな。これ以上は言わん!!」
 
 「え、そんな、ちょっ …… 」
 
 「すわっ!!」
 
 ビクッ、と肩を震わせて藍華が縮こまる。
 これでもうこれ以上聞こうとはしないだろう。やっぱりこういうのは考えさせた方がいい。
 人生はいつでも経験の嵐であるべきだ。うん。
 
 「さてと …… 私は仕事に戻るかな。そろそろ次の予約の時間だ。藍華、お前もいつまでもいじけてないで練習しろ、練習」
 
 「 …… はい」
 
 「元気がなーい! さんはいっ!!」
 
 「はいぃっ!!」
 
 半ばやけくそ気味にそう叫んでから走り去っていく。
 お前まで落ち込んでたら向こうに心配されるぞ、とは教えない。それくらいわかるだろうし、そこまで馬鹿じゃない。
 藍華はきっと大丈夫。なら、似てる衛宮もきっと大丈夫。
 じゃないと、アイツのくるみパンが食えなくなる。それだけは死活問題だ。
 
 「藍華、頑張れよ」
 
 もう見えない後輩に向かって、最後にそうとだけ言っておいた。
 
 
 
 昼ごろにそんなやりとりがあったなぁ、程度に思い出せる程の疲労感を抱えながら、今日一日の営業が終わった。
 今日は夜の予約も入っていて、只今午後9時。
 春だと言ってもまだ冬が明けてすぐ。夜は否応にも冷え込む。
 水路を進みながら、家庭の灯を眺めていく。談笑や、夕食の残り香。それぞれがこんな冷える夜でも幸せそうで、ついつい頬が緩む。
 昼間の賑やかさもさることながら、夜のこういう雰囲気も私は好きだ。
 
 「 ………… 」
 
 何を思うでもなしに、ふと気がつけばサン・マルコ広場前まで来ていた。
 街灯もまばらで、夜らしい光沢で石畳の地面が光っている。
 
 そんな頼りない街灯と、月明かり星明りだけが頼りといった感じの広場に黒い影が動いていた。
 夜中の散歩というにはどこか頼りない歩き方で、どちらかといえば夢遊病のような。
 
 「 …… ?」
 
 目を凝らしても一向に見えやしない。
 無視すればそれまでだったけど、何を思ったのか、その時の私はゴンドラを停め、陸に上がって声をかけれるくらいまで近づいていった。
 そしたら、その顔。
 
 「衛宮、か?」
 
 「あぁ、晃か。久しぶりだな」
 
 「何してるんだ、こんな時間にこんなところで」
 
 「それはこっちのセリフだ。女の子がこんな時間にこんなところで何してるんだ?」
 
 オウム返しに質問され、こちらとしても特に何かがあったわけでもないので口ごもってしまう。
 さて、どうやって答えようかと考えだそうとした矢先。
 衛宮はふっと微笑んだ。
 
 「何?」
 
 「いや、なんでもないんだけどさ。ちょっとおかしくなってな」
 
 「はぁ? 藍華に聞いちゃいたけど、本当に大丈夫か?」
 
 「大丈夫って、あぁ。それは、うん。大丈夫だ」
 
 まったくそうは見えない。
 お世辞にしたってそうは見えない。
 360度、立体的にみたとしてもそうは見えない。
 いつもの軽口が出てこない。ていうかいつもなら即答してたと思う。
 それを言い淀んだ。
 予想してたより相当参ってるんだな、こいつ。
 私よりも年上だって言うのに、しっかりしてくれ。
 
 「ちょっと来い。特別に今からこの晃様がガイドしてやる!」
 
 「え、今から? ていうか今金なんて …… 」
 
 「すわっ!! 言っただろうが、“特別に”ってな。タダだよ。営業時間も終わってるしな」
 
 それでもグダグダ言いそうだったので、首根っこを引っ掴んで放り投げるようにゴンドラに乗せてやった。
 衛宮はきょとんとして、目をパチクリさせてやがる。
 
 「ふぅ。えーと、確か …… アルトリアちゃん、だっけ? いなくなったの」
 
 「あ、あぁ。藍華から聞いたのか」
 
 「そんなことはどうでもいい!行くぞ」
 
 衛宮が降りようと立ち上がった瞬間に漕ぎ始める。
 バランスは必然と崩れ、どたん、と彼は尻餅をつく。
 
 「いって …… えらく乱暴だな」
 
 「危険ですので、立ち上がらないでください」
 
 「無視かよ」
 
 その通り、無視ですともさ。
 
 「では、右手をご覧ください。こちらはサン・マルコ広場です。今夜は月明かりと星明かりが実に見事に石畳に反射してとても美しく思います。また、この静けさの中にあるやわらかな幸せの余韻が感じられるようです」
 
 にしても、私は何してるんだろうな。
 藍華にはいつも通りにしとけ、とか、気にするな、とか言ってる割には本当に気にしてたのは自分じゃないのか?
 いやいや、それはない。あーダメダメ、考えたら変に意識しちゃう。無心だ、無心。
 
 「それでは、次の場所に行きましょう」
 
 「 ………… 」
 
 それから、本当にいつもの観光ルートを一回りして、しかも観光ガイドではなく、個人の感想駄々漏れな本当にただの“感想”になっていた。
 どうしてそんなことをしてしまったのか。別に意識してるわけじゃないし、嫌いというわけでも無くて、じゃあ好きなのかという問題になってくればそういう対象じゃない。
 なんでなんだろうな。
 
 「ありがとう」
 
 「へ?」
 
 突然の感謝に不意をつかれる。
 衛宮はこちらを見上げて、いつもの無愛想気味な笑い方じゃない、彼本当の笑顔を向けられていた。
 その子供っぽさに思わず鼓動が早まる。え、あれ、なんで?
 
 「気にしてくれたんだよな。ありがとう」
 
 と、途端にいつもの笑顔に戻って、鼓動も嘘のようになりを潜める。
 ふぅ、と一度溜息を吐いて変な感じで上がっていたテンションを下げる。
 まるで藍華を叱りつけるように、気合を入れる。
 
 「誰が気にするか、誰が。なんていうか、その~アレだ。まぁ、言い訳作り、かな?」
 
 「言い訳?」
 
 「あんな時間にあんな場所でいた理由だよ。本当は仕事帰りだったんだけど、まぁ、えっと ………… すわっ!!」
 
 「っ?」
 
 「とにかくっ!! 気にしてない!!」
 
 そういうことにしとけっ! と押しつけるように言い放って区切る。
 それに衛宮は苦笑いで応えた。
 なぜか無性に恥ずかしくなって、さっさとこいつを送ることに決めた。
 
 「そこまでしなくていいのに。歩いて帰るよ」
 
 「いい。言いたいことがまだあるから」
 
 さて、なんのことだろう、と衛宮はまた笑う。
 さて、なんのことだろう、と私は空を見上げた。
 言っておいてなんだけど、私は一体何が言いたいというのだろうか。
 一応言っておくと、告白とか色着いたものじゃないのは確かだ。
 
 すぅーっと、昏い海の上を私の白いゴンドラが轍も残さず進んでいく。
 この間はずっと無言。まぁ、もう話すことなんてないんだけどさ。
 
 「さて ………… こちら、ARIAカンパニーです」
 
 あれ?
 なんで、ここを紹介してるんだ?
 
 「晃?」
 
 「ウンディーネ業界の中でも最も少数で営業するこの会社。トップはいうまでもなくアリシア・フローレンス。三大妖精のひとりでもあり、『白き妖精[スノーホワイト]』の通り名を持ちます。もうひとりはその後輩、水無灯里。かのアリシアの弟子ということで、隠れながらも知名度は高いウンディーネのひとりです」
 
 そうなのか、とちょっと驚き気味の衛宮。
 私の口は、まだ動く。
 
 「社長はアリア社長。少し肥満気味の大きな体がチャームポイントの火星猫です。ウンディーネの癒しもさることながら、その愛くるしい仕草は様々なひとの心を癒します」
 
 それは確かに、とクスクスと笑う。
 私の口はまだ止まりそうにない。
 
 「そして、衛宮士郎。昨年の春からARIAカンパニーの事務員として仕事に就きました。家事全般も得意なようで、かくいう私もいつもお世話になっています」
 
 ふぅ、と一息。
 衛宮は前を向いたまま振り向こうとはしない。
 
 「お前はな、衛宮。贅沢なんだよ。あれも欲しい、これも欲しい。どれもそれもってな。こういう言葉、知ってるか? 『余りに多くを蓄えると、必ず多くを失うだろう』って。お前がそれだよ。今あるものじゃなくて、欲しいと思っているものも多いとこうなると思う。もしくは、たぶん、多くではなくても、“大きい”ものでもきっと同じだと思うんだよ。お前はな、抱えすぎなんだ。この星は、そんなに重くちゃ歩けもしないぞ」
 
 「 ………… 」
 
 「だんまりか。いいよ、別に。お前のことだしな」
 
 「知ったように言ってくれるな、ほんと」
 
 「ただの独り言だから気にしなくてもいいってば。じゃ、しっかりと送ったから」
 
 衛宮はそれきり何も言わず、軽くゴンドラを揺らして陸に上がった。
 もう明かりも灯っていない部屋の扉をあけ、そのままもう出てこない。
 
 「 …… 。帰りますか」
 
 ぎこ、とオールが鳴ってゴンドラが反転する。
 来た時と同じ、水面にはなにも描かず進もうと漕ぎ始めたとき、控え目に扉が開く音がした。
 
 「あ?」
 
 振り返ると、財布を持って衛宮がとてとてと歩いてきていた。
 こちらを見ると、よかった、と笑いかけられる。
 
 「まだ帰ってなかったんだな。これ、料金な」
 
 ぴらん、と紙幣を取り出してひらひらさせている。
 しばらくなんのことだかわからないまま固まってしまう。
 
 「どうした? こっちとしては払った方が後味がいいんだけどな」
 
 「や。なんでもない。もらっとく」
 
 「どっちかっていうとチップに近いからな、これ。営業終わってたんだろ?」
 
 「お小遣いって歳でもないけどな」
 
 一応笑い合う。
 その代金が一体どういう理由で払われたのかは私はわからない。
 たぶん、後味がいいから、なんてのは私とおなじ。ただの言い訳なんだろうと思う。
 言えないところで、言えない感謝をしてくれた気がして、思わず「どういたしまして」なんて呟きそうになる。
 それだけは本当に言っちゃいけない気がした。だって、衛宮だって言って欲しくないだろうし、なにより、私が最初に言ったんだ。
 『気にしてない』ってな。
 
 「じゃあ、おやすみ。あんまり他のやつらに心配かけるなよ衛宮」
 
 「出来れば、そうしたいな」
 
 今度こそとゴンドラを漕いで進んだ。
 ギィコギィコとオールが鳴く。
 振り向きはしなかったけど、あいつは私が見えなくなるまで見送ってたんじゃないかと、そう思ってならなかった。
 
 
 *  *  *  *  *
 
 
 「 ………… そんなに重くちゃ歩けもしないぞ、か。これも拘ってるってことなのか」
 
 誰もいないリビングで適当に淹れた紅茶を啜る。
 温かくはあるものの、どこか不味い。
 
 アルトリアがいなくなってから、俺はいったい何を考えて過ごしていたんだろうか。
 正直、本当になにも考えていなかったのかもしれない。
 助けたやれなかった、救えなかった、背負った命がまたひとつ増えた。
 そんなことがぐるぐると頭の中でどうどう巡りを繰り返す。いくら考えても、いくら違うことをしていてもぬぐえない、エミヤシロウの咎とも言うべきモノ。
 なくなることはない。そう願っていた。それが罪に対する罰なのだと、信じて疑わなかった。
 
 でも、そうだ。
 この星は、違うと思う。この世界は、違うんじゃないかと思う。
 そんなエミヤシロウの咎とも罰ともとれる所業を、この世界は知らない。
 俺が …… エミヤシロウが罰を背負うのは、元の世界でだけなのか。
 そんなこと、あるわけがない。許されるわけがない。
 
 「俺がこの世界にはいなくて …… 俺がこの世界に“いる”。拘りを捨てて、惹き込まれるように。『正義の味方』はひとりじゃない、か」
 
 アルトリアが並べた言葉を呟く。
 ここまで出ていれば、答えなど見えている。そう、俺は“衛宮士郎”としてここにいればいいんだ。
 “エミヤシロウ”という悔恨を焼き払い、理想を捨て、“エミヤシロウ”の『正義の味方』をなかったことにすればいい。
 そうすれば、それでこの世界で俺はやっと“衛宮士郎”になれる。
 
 「 ………… 馬鹿な」
 
 天地がひっくりかえってもありえない。
 俺が償うべき命は多い。救えなかった者たちの魂に誓って、それを覆すなんて出来っこない。
 全ては生き残ってしまった俺が、償わなければいけない生涯の代償。
 
 一日一日、鉄を打っては刃と成らす。一日一日、鉄を打っては刃と為らす。
 この生涯で、幾万、幾憶、幾無限の剣を打ち生らす。故に、この生涯は一本の刃であり、無限の剣。
 救えなかった人を、その分まで救ってやると一本に、ただ一本に願いを込め打ちあげる。
 そうして出来た剣は、果たして容赦なく一を振り落とすために揮われた。
 まるでそれは山嵐のジレンマ。
 救うために打ち続けた幾無限の刃が、救うために抱きあげたヒトを傷つける。
 なれば抱きあげぬ、とならば、救えない。救えば、傷つき心が抉れる。


 ギチギチギチギチギチギチギチギチギチギチギチギチギチギチ…………―――――――。
 
 
 砕くよりなお早く創られる剣は、自らに絡みつき、仕舞いには我心を縛る壁になる。
 一本が弱くとも、その数が無限ならば意味がない。砕いても砕いても先が見えない抉れた心。
 そうか ………… 。
 アーチャーはこの責め苦にそれこそ無限の時の中、記憶が摩耗するほどにまで耐え抜いた。
 壊れはしなかったが、ただ、捨ててしまった。生涯に打ち続けた無限の剣を、どこか荒野に墓として。
 
 それが、アイツの宝具。
 それが、アイツの心情風景。
 
 これが、俺の未来の宝具。
 これが、俺の未来の心情風景。
 
 すべてを剣として、すべてを無に帰すために。
 
 
 ―――――― So as I pray,“unlimited blade works”.
         『――――― だから俺は、無限に剣を創り続けていたかった』
 
 
 あの時俺は、無様でも、不器用でも、それを創り続けることを誓った。
 アイツに出来なかったことを、俺が証明するんだ。
 
 例え無限の剣が身を蝕んだとしても、歩いてゆける。
 例えそれが重くとも、ただ足を前に前に。
 
 全てを背負う覚悟がある。ただ強く胸に萌えて。
 全てを抱きしめる覚悟がある。ただ強く腕に萌えて。
 全てを愛しむ覚悟がある。ただ強く強く、魂に萌えて。
 
 ただ衛宮士郎は、ここにいる。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 「―――――――――――――――――――― あ」
 
 「おはようございます、士郎さん。いくら春だからって冷えちゃいますよ、こんなところで寝たら。うふふ、よっぽどよく眠れたのかしら。昨日までの顔が嘘みたいに、今日の士郎さん、いい顔をしてますよ」
 
 気がつけば、朝になっていた。
 目の前にはアリシアの微笑みと、肩にかかるカーディガンの暖かさ。
 
 「すぐご飯にしますから、そのまま休んでてもらっても構いませんよ。うふふ。久しぶりに腕を振るっちゃおうかしら」
 
 ニコニコと腕まくりをして台所につくその姿は、いつもとなんのかわりもない。
 ただ、なぜだろうか。
 こんなにも、胸が熱く苦しいのは。
 
 「あ、そうだ。士郎さん。灯里ちゃんとこの前に約束したんですけど …… 今日、一緒に行きませんか?」
 
 「あぁ、行こう。美味しいお弁当をいっぱい作って、みんなで、行こう」
 
 「あらあら、今日の士郎さん、なんだか幸せそう。なにかいいことありました?」
 
 なんでもない。
 そうだな、たとえば、そう。
 
 「朝一番に、アリシアの顔を見れてよかった。それだけなんだ」
 
 「え?」
 
 あぁ、そうだ。
 一緒に行こうって言ってくれたのはすごく嬉しい。
 でも、肝心なことを訊いてないな。
 
 「アリシア、今日はどこに行くんだ?」
 
 「あらあら、うふふ。今日はですね ………… 」
 
 す、と頭巾をかぶってから彼女は窓から外を見上げる。
 鳥がそこを通り過ぎ、その先には曇りのない水晶のような空が広がっている。
 風はすっかり暖かく、浮かび流れる雲は絹糸のようにやわらかそうで白い。
 どこからか微かに香るのは、花の香りだろうか。
 甘く、爽やかな透き通った香り。
 
 あぁ、そうか。
 もう ―――――― 。
 
 
 
 
 
 
 「ちょっと、春を探しに!」
 
 
 
 
 
 
  
   
  
  
 
 

 
             

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テーマ:自作小説(二次創作) - ジャンル:小説・文学

今日のアニメ  #11 『あれ、何だろう……涙でディスプレイがセルフエコノミーだぜ』

ども、草之です!!

タイトルからテンション高けぇ(笑)。
「ひゃっはー!」って叫んじゃいませんけど、それくらいテンションが上がりました。
ていうか、たぶん『テイルズシリーズ』ファンなら泣いて喜んだと思いますよ。草之も涙が滲みました。本当に。

『テイルズオブヴェスペリア』映画化決定!!

まじですか!?
こりゃ早く箱○かわないといけなくなったぜ。アイマスツインも出るし、ギルティもやりたいし。
そして、なにより積ゲーと化している『ヴェスペリア』のために!!
あれ、アニメの話じゃなくなってるけど……ま、いいか。

さて。
テイルズシリーズはかなり有名です。
草之が個人で勝手にほざいてる“日本三大RPG”のひとつです。
ちなみにもうふたつは『ドラクエ』と『FF』です。といっても草之は献身的なテイルズファンなのでドラクエはモンスターズ、FFは友人から借りてすぐ返せと言われたⅧだけしかプレイしたことありません。ディシティアでしたっけ?は面白そうだなーと思って揺れましたけどね。

閑話休題。

テイルズはアニメ化も結構多いんですよね。
エターニアが一番はじめにアニメ化されたんでしたっけ。それからは確か……WOWOW放送でデスティニー2がアニメ化されていませんでしたっけ? ビデオにもDVDにもなってなかった気がしますけど。確かありましたよね? 友人宅のお姉さんが録画して積んでいたビデオカセットを見た気がする。勘違いだったら違うって言ってください。こういうのよくあります、草之には。

そして、記念すべきテイルズシリーズ第一作目、ファンタジアのアニメ化です。
そこからはシンフォニア、絶賛放送中のジアビスです。でもこれ、地上波ではジアビスが初なんですよね。しかも、気づいてる方は多いでしょうが、あれ、OPの尺変わってないんですよ、ゲームと。だから普通アニメは1分半の尺が基本ですが、あれは2分半あります。すごいですね。あと、ジアビスのアニメ版OPのアッシュのダッシュがマジでツボッた(笑)。

ジアビスは初、とつくものが多い気がします。
OPを担当した草之も大好き『BUMP OF CHICKEN』の藤原基央さんが、OPアーティストとしてではなく、音楽スタッフとして参加していたという事、ファミ通のプラチナ殿堂入り、でしたっけ。審査員の平均点数が9点以上の場合にのみ授与されるもので、テイルズシリーズとしては初の受賞だったとか。そして、今回の地上波アニメ。改めてすごいですね。


さて、さて。
話を戻しましょう。
ヴェスペリアですね。『ゲームをやるまでは絶対にヴェスペリア関連には手を出さない』と誓っていましたが、最近出たマイソロ2で誓い空しくユーリが一軍入り。ナンテコッタ。

(ちなみに、個人的ではありますが、『B.A.C.K』の主人公と名前が一緒なのはリスペクトとかじゃなくて、本当にたまたまでした。「ユークリッドって長いなぁ、ユークは語呂悪いし……」ってことでユーリになった次第です。)

戻しても話せることがこれしかない。だってやれないから。
くっそ、今回の映画化でやばいほどテンション上がってきた。箱○を貯金をはたいてでも買いに走りたい(笑)!!



草之の初テイルズはデスティニー2。友人に借りて、後日購入。
そこから手を出し始めて、今のところマザーシップタイトルをほとんどクリア。やってないのはハードがないヴェスペリアだけかな……。細かく言えば、スーファミ版のファンタジア、PS版のファンタジア、PSP版のファンタジア、PSP版のエターニア、PSP版のデスティニー2、PSP版のリバース、PS版デスティニー、PS2版デスティニーDCをやっていません。


うわぁ、テイルズでこれだけ語れたんだ、草之って(笑)。
自分でも引ける(笑)。
でも、友人Nと話し込むとたぶん夜通し話せる。それくらい余裕、っていう自信がある。
ていうかテイルズファンはそれくらい余裕だと思う。

熱が冷めてきた。
これだけ吐き出してようやく。


更新予定とかもろもろは追記から。

では、以上草之でしたー。

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ちょっとした冒険。

ども、草之です。
せっかくの10万HIT。

なにか特別なことが出来まいか……。
と、考えた結果、なんとも短絡的でしかもタイトル通り『ちょっとした冒険』をすることになりました。
プロフィールで書いてあるとおり、草之は絵も描きます。ていうか、元々草之は『漫画家』とか大層なものじゃないですが、そっち方面が本来のあるべき姿といいますか……小説を始めたきっかけは以下の通り。


『漫画でもストーリーは大事。
なので、シナリオ作りの一環として小説を書いてみては?』


馬鹿って言ってやって下さい。
大阪泉州の人なので、アホといわれるより傷つきます。

まぁ、これがいつの間にか……ていうかあれですね、小説を書き始めたのは確か高一の夏頃からで、絵の方は小学校から落書き程度にしてましたけど、本格的にのめり込んだのは中三の夏の頃。

いつの間にか小説の方も楽しくなってきて(たぶん手間の問題)、二足の草鞋を履いてたわけですよ。
『片手間の小説』ではなく、いつからか『草之を構成するアイデンティティの一部分』となってしまっていたわけです。

高校時代、『草之から絵と小説とウザさを取ったら何が残るって言うんだ!!』って豪語してました(笑)。
草之のウザさは一般的なあれではなく、友人曰く『お前はこっちが拒んでも無理やり壁を壊してズケズケ入ってくる。ウゼェ(笑)』とのこと。どういう意味ですか。つまりこういうことなのでしょうか?

ドアをノックし続けるのが一般的な『ウザさ』?
で、草之はノックではなく、ドアをぶち破るらしいです。ディバインバスターよろしく(笑)。


さて。
脱線しまくったところで、まぁ、正直見るのが怖い人もいると思いますよ。
絵と小説を両立してる人って知ってるだけでも片手で数えられますからね。
草之もこういっているけど似たり寄ったりなんじゃないのか?と言う人向けに、追記へ続く。



草之のイラスト本邦初公開!!下絵だけど(爆)!!




て、ことで追記へ続く。

では草之でした。



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B.A.C.K   Act:2-4

 
 オークションも無事に終了。回収作業も終わって、現場検証もまとまった。
 あと残っているのは、オークション会場から帰宅するお客の見送りで晴れて今回の任務もコンプリート。
 玄関口からはぞろぞろと高そうなスーツや背広、ドレスを纏った人たちが出ていく。
 その時だった。ずしん、と空気がそのままのしかかってきたような圧力。
 
 「ティア! あれっ!!」
 
 「『サベージ』 …… !?」
 
 このタイミングで …… っ。
 ダメだ、今からじゃ間に合わない!
 
 
 「キャアアアアアアアアアアアッ!!」
 「うわあああああああああああああっ」
 「ギャァァァァァァァァァァァッ!?」
 
 
 地響きがふたつ。恐怖に染まった叫びは数多。
 土煙りの中、大きく踊る影もまた、ふたつ。
 
 「二体 …… !」
 
 のどを低く鳴らし、煙の中からでもはっきりとわかる野生の殺気。
 その圧力にピリピリと肌が粟立つ。
 徐々に晴れていく煙の中、その体躯を確認した。サイズは相変わらず10m近いものの、以前列車で襲ってきた奴よりも大分小さい。
 だけど、油断なんて出来ない。なんてったって、二体だ。
 
 『スターズF、敵の注意をこちらに集めろ! 客の安全確保を最優先!!
 ライトニングF、客の護衛と避難誘導!!』
 
 ユークリッド隊長の指示が飛ぶ。
 見れば客の中にはまだ小さな子供や、腰を抜かしている者もいる。放っておけば、言わずもがな結果は見えている。
 明確な惨状を脳裏に焼き付けて、前を向く。そんなこと、させてたまるものか。
 
 「スバル、突っ込みすぎないでまず軽くいってみよう。アンタもアイツの力とか知ってるでしょ? 本格的に攻撃に移るのはライトニングが合流してから」
 
 「よし、いいぞティアナ。私がスバルの方フォローしてやる。なのはとお前で私らの援護頼むぜ?」
 
 がちゃん、とグラーフアイゼンを肩にひっかけて景気のいい笑顔を向けてくれる。
 信じてくれている。
 なのはさんもコクリ、と頷いてそれでいいことを肯定してくれる。
 
 「行くぜ、しっかりついてこいよ!!」
 
 『了解!!』
 
 ライトニングの方も避難誘導や救助に入った。
 スバルとヴィータ副隊長は先行して足止めを始めている。ヴィータ副隊長は軽い射撃魔法で気をそらし、それに合わせてスバルが殴る。
 さすが、訓練の時も一緒にいるだけはある。すっかり息がぴったりだ。
 でも、そのままだとどうしてももう一匹が抑えられない。
 
 「ティアナ、行くよ!」
 
 「はいっ」
 
 《Divine Shooter》
 《Variable Shoot》
 
 間髪入れず、なのはさんと共に牽制。一瞬動きの止まった『サベージ』の頭をヴィータ副隊長がフルスイングで叩く。『サベージ』の首から上が勢いよく跳ねる。
 だが、
 
 「硬ぇっ!!」
 
 その一発の音がおかしかった。いつもならちょっとグロテスクなゴン、だとか、グシャッ、という音が定番のグラーフアイゼンのインパクト音が、“キィ――……ン”とまるで金属同士をぶつかり合わせたような音を発した。
 
 「くっそ、ンだコイツ!?」
 
 ふとスバルに目を向けると、彼女も右手を撫でて『本当に硬い』ということを報告してくる。
 スバルはともかく、ヴィータ副隊長の一撃すらも無傷で耐える強靭で重厚な鱗ということだろうか。
 
 「いや、無傷じゃないよ。さっきのヴィータちゃんの一撃でちょっとだけヒビが入った。黒くてわかりずらいけど、ちょうど右こめかみから頭頂部あたりまで」
 
 「 ………… あ、本当だ」
 
 「でも、ヴィータちゃんも見た感じフルスイングだったし、相当硬いのは確かだね」
 
 「曲がりなりにも“竜”だってことですね」
 
 だが、次を繰り出すにも『サベージ』は動きを止め、こちらの出方を窺っている。
 作戦としては上手く運んでるんだろうけど、そこから先に続かない。
 方法として単純なのは大威力の魔法で片付けること。でも、隊長、副隊長共にリミットをかけられ、客がいる手前そちらにまで危害が及ぶ攻撃を選択できない。砲撃魔法などもってのほかだ。ヴィータ副隊長の一撃をもう一度いれるとしても、こう睨み合いが続くとなると …… 。
 一点集中型の攻撃で …… 、さらにスピードもあって …… 、エリオじゃまだ火力が心許ない。ユークリッド隊長がいても彼がそれを選択するかどうかはわからない。
 どうする …… ?
 
 ―― どけ …… っ!!
 
 念話が入ったと思った時には、ザフィーラが横に構えていた。
 
 「テェリャァァァアアアアアアアアッ!!!」
 
 咆哮を上げ、白く鈍光する軛が地面から打ち出される。
 囲い込むように外側から徐々に、縮めるように中心へ向かって、『サベージ』を追い詰めていく。
 それを回避しようと、飛び上りかけた二体『サベージ』を新緑色のワイヤーが絡め捕る。まるで針山に張り付けられたように、身動きが取れなくなる。
 
 「ヴィータ、シグナムに合わせろ」
 
 「合点。行くぞアイゼン、フォルム・ツヴァイ!!」
 
 《Jawohl!!》
 
 ガンッ!という強烈な炸裂音を轟かせ、ヴィータ副隊長が飛びあがる。頭上には、すでにシグナム副隊長の姿もある。
 と、針山の中で『サベージ』が蠢き始める。シャマル先生のワイヤーが悲鳴を上げ、一本、また一本と千切られていく。
 
 「急いで!」
 
 瞬間、重力と自らの加速を合わせ、副隊長二人が閃く。
 
 「―――――――――― 紫電、一閃ッ!!」
 「―――――――――― ラケーテン …… ッ!!」
 《Explosion!!》
 「ハァァアアア――――――――― ッ!!」
 「ハンマァ――――――――― ッ!!」
 
 カートリッジの炸裂音も雄叫びに消えるほど、二人は叫び散らした。
 さらに加速。天高くからの、必殺。
 
 墜ちる閃き、雷迅の牙が如く。
 
 墜ちる轟天、星の欠片が如く。
 
 片方の『サベージ』は脳天から顎まで、バクリと開く。
 片や、いつもの気味の悪いゴシャッ、という音を響かせ、頭蓋を粉砕した。
 それぞれの致命傷からは、魔力らしき水色の輝きがハラハラと散り、数瞬後には崩れるように跡形もなく消え去った。
 
 「やはり残らんな。警戒を強めておけ、まだ終わったかわからん」
 
 夜天の守護騎士、ヴォルケンリッター。
 その永久に近い時を乗り越えてきた彼らの連繋には、無駄が限りなく少ない。
 あれに八神部隊長が加わると考えると、あながち『無敵』の名は伊達ではないのだと思い知る。
 素直に認めておこう。上には上がいる。アレが、格の違いだということを。
 
 
 *  *  *  *  *
 
 
 『以上が、今回の戦闘から読み取れるデータです』
 
 モニターの向こう。淡々と作業をする姿が目に映える。
 資料が送信され、パラパラと流すように見てから今度はゆっくりと見返す。
 
 「ふむ …… 。なるほど、大体まともに戦えるのが創られるのは30リットルあたりからか。今のがそれを半分に分けたもので …… 、なるほどなるほど。どういうものであっても対物理防御は高い、か。中々」
 
 口に出して自分自身確認しながら資料に目を通していく。
 はた、と目に止まるものがあった。
 前回の列車の件では見かけなかったが、これは。
 
 「 …… 夜天の …… ふむ“闇の書”の防衛プログラムか。これは知っている。いやしかし、これは …… 面白い手札を手に入れたものだ。興味が尽きないね。どう思うね、ウーノ?」
 
 『はい。私もドクターが考えていらっしゃることで間違いはないかと。上手く相手がミスリードを続ければ、“彼”を味方につけることもそう難しいことではなくなります』
 
 「ふむ。まぁ、“彼”が私にどう出るかはわからないが …… 彼女がそうはさせないだろう。私個人としてはいてもいなくてもどっちでもいいんだよ、“彼”は」
 
 『? そうなのですか。てっきり』
 
 「私にはお前たちがいるだろう? それに、私は“彼”に用があるのではなく、“彼”の持ち物に興味があるのだよ」
 
 『ドクター …… 』
 
 ウーノがほぅ、とため息をつく。
 当り前だろう。君達は私の娘も同然なのだから。信じてやれなくてどうする?
 
 「でも、無理に動く必要はないなよ。もう向こうは動き始めている。そうだね、するとすれば …… ミスリードの手伝いくらいだよ。バレない程度に誘導してやってくれ。管理局は敏いからね。少しでも綻びが生じれば疑いが正しさに変わる」
 
 『はい、わかりました。妹たちにもそのように言っておきます』
 
 それでいいよ、と頷いて返す。
 さて、管理局が動くのが早いか …… それとも“彼”が気づくのが早いか。
 ちょっとばかり誰かと賭けをしたくなるような気分だ。私は動く方に賭けたいものだが。
 
 『ドクター、いる?』
 
 「おや、これはこれは。ルーテシアじゃないか。どうしたんだい」
 
 モニターが表示されて、ルーテシアの可愛らしい愛玩のような表情が映る。
 それは珍しく、どこか落ち着いていない。
 
 「どうしたんだい。とても怖そうだ」
 
 『うん。えっとね、あの竜 …… 私の召喚虫たちがとても怖がっていたから …… いったい何のかなって、聞きたくて』
 
 「そうか。それは悪いことをしたね。謝っておいてくれるかい?」
 
 『うん、大丈夫だよ』
 
 小さくコクンと頷く。
 本当にルーテシアは優しい子だ。
 それに、とってもいい子だ。
 
 「そう、あの竜のことだね。ここにひとつの戦争記がある」
 
 『?』
 
 本のデータを取り出し、ホログラムで映し出す。
 
 「これはとても昔のお話。あるお姫様と王様の大喧嘩のお話」
 
 『聖王統一戦争 …… ?』
 
 「よく知ってるね。そうだよ」
 
 ホログラムを消して、彼女に向き直す。
 まだ不安顔はなくならず、本当に悪いことをしたものだ、と微笑む。
 
 「約1000年前、戦乱期中頃の王様にひとり、他とは異を為し、『強化』ではなく『進化』を目指した王様がいたんだ」
 
 ルーテシアは静かに続きを待っている。
 さて、続けるとしよう。
 
 「生命の進化というのは本来急激に起こるものではないんだよ。これはわかるね? よろしい。そして、生命の進化というものは本来生きるために、環境適応能力を高めた結果を言うんだ。しかし、その王様はそういった『生命の進化』を度外視して、誰よりも強く、頂に立とうとした。生命の頂点に立つために、進化しようとしたんだね。まず、はじめに王様は自分を『進化』させたんだ。まぁ、結果は失敗 …… 王様は醜い姿になって数日も保たず死んでしまったそうだ」
 
 『馬鹿な人なんだね』
 
 「あぁ、でも、そういう馬鹿な人間ほど恐ろしく偉大な結果を残すことになる。その結果が …… 彼の娘、お姫様さ。王様は遺言で『この『進化』が成功した暁には自の娘を頂に座らせてくれ』と言ったそうだ。そして、その結果があの竜の正体なのさ」
 
 『 …… じゃあ、あの竜は1000歳以上なの?』
 
 ふ、とほほを緩ませる。
 いかにも子供らしい短絡的な考えが本当に愛らしい。
 
 「いいや。あの竜自体は生まれてから数時間も、いや数分も経ってはいなかったんだ」
 
 『 …… ? よくわかんない』
 
 「あぁ、私もまだまだ調べ足りてないんだよ。そこで、ルーテシア、君にやってほしい事があるんだ」
 
 『なに?』
 
 「あぁ、ちょっと調べ物をね。といってもどこかに行ってもらうわけじゃない。ただ、私だとアギトが口をきいてくれないだろう?」
 
 『アギトに、何訊くの?』
 
 「昔のことを、覚えてる限りちょこっとだけ、教えてもらいたいんだ」
 
 ルーテシアは首をかしげ、先を促してくる。
 データを検索して、ルーテシアのアスクレピオスに送信する。
 
 「たしか、アギトは自分の本当の名前も、マイスターの名前も知らないんだったね。その写真を見せてあげてくれないか?」
 
 『これって、あの …… 』
 
 「いや、なにも思い出せなかったら、その時の反応を聞かせてくれるだけでいいんだ。写真は今はそれしかないんだ。ごめんね」
 
 『うぅん。そうじゃないの …… だって、この人 …… 』
 
 ルーテシアは、恐怖に似た不安に表情を曇らせて、呟いた。
 それをそうだ、と肯定すると、何も聞かず、通信が切れてしまう。
 嫌われてしまったかな?
 
 
 *  *  *  *  *
 
 
 「 ………… 特に何の異常もないわ。いったい何だったのかしら?」
 
 「私に訊くな。お前で分からんことを私が分かるわけがないだろう」
 
 いかんな。この頃どうしてこうもイラつくのか。
 人に当たるなど、恥ずべきことだ。
 
 「それにしても、レヴァンティンの方 …… 大丈夫なの?」
 
 「あぁ。もうしばらくメンテナンスが必要らしいが2、3日で完治するそうだ」
 
 「そう、よかった。ごめんなさいね。私がもっと強く捉えられていたら …… 」
 
 「お前のせいじゃない。私自身、どこか上の空だったのが悪かった」
 
 あの戦闘後、レヴァンティンの刃が欠けた。
 私の入刀角度が悪かったのだ、決してシャマルが悪いわけではない。
 そのせいもあり、レヴァンティンのプログラムにバグが発生、しばらくはメンテナンスをし続けなければいけないそうだ。
 悪いことをしてしまった。
 
 「少し、体を動かしてくる」
 
 「えぇ、無茶だけはしないようにね」
 
 「承知している」
 
 笑い合って医務室を退出する。
 数人とすれ違って、玄関まで来ると、外はもう暗かった。
 
 「たまにはいいか …… 夜にする稽古も悪くない」
 
 そのまま歩いて演習場へ。
 おそらく、なのはかフェイトかがいるだろう。ヴィータからよく夜に細々と訓練していると聞いているしな。
 夜風を感じながら、ゆっくりと演習場を目指す。
 こうしていると何ともないのだが、どうしてあの時戦闘に集中できなかったのか。
 
 「 …… むぅ」
 
 演習場に到着すると、特に誰かが使っている、と言うことはなかった。
 さすがに忙しいのだろうか。私自身は一応のことを終わらせてから出てきたのだが …… 。
 
 「まぁ、いい。始めよ、う?」
 
 右手を数回握って閉じての動作を繰り返す。
 しまった。木刀を忘れている。
 
 「どうしたものか …… 」
 
 「なんでお前がここにいるんだよ」
 
 「っ、ユーリ?」
 
 急に後ろから声をかけられ、振り向くと訓練服を着たユーリがいた。
 手には木刀が数本持たれている。あんなに何に使うというんだろうか。
 
 「シャマルさんから許可をもらって久しぶりに体を動かせるって思った途端これかよ。で、お前はなんでこんなところにいるんだ?」
 
 「いや、私も体を動かそうと思ってな …… まぁ、御覧の通り木刀を忘れてしまって立ち往生しているところだ」
 
 貸してくれないか、と暗に言ってみる。
 ユーリは驚くでも嫌そうな顔でもなく、ただ無表情で木刀の一本を投げてきた。
 
 「ふぅん。じゃあ、邪魔だけはしてくれるなよな、オバサン」
 
 「オバ …… ッ!?」
 
 そのまま横を通り過ぎていき、演習場の上にバーチャル空間を展開する。
 歩いて向こうに渡っていく背中をじっと見つめる。
 
 「口だけはどんどん達者になっていくな。さて …… 」
 
 剣を握る、ということは …… ユーリはミッド式の訓練ではなく、ベルカ式、それも剣術の稽古をするということか。
 突然、胸がぐずっと痛んだ。物理的な痛みではなく、心が痛む、と言うのだろうか。
 少し、見えてしまった。
 ユーリの心が、望んでいることが、少し、見えた気がした。
 
 あれだけ頑なにベルカ式時代のことを話そうとはしないユーリが、剣術の稽古をする、ということはつまり、そうなのだ。
 決して、好きで封印しているということではなく、外部的な、なにかの『干渉』があって使えないと言うことではないのだろうか?
 そうだとしたら、私はなんてことをしていたんだ。
 しつこくユーリにその理由を訊き、挙句言い合いにまで発展したことが幾度もある。
 私は、本当に何も知らないで …… あいつを苦しめていたのかもしれない。そう思うと、胸が苦しい。
 
 「ユーリ ………… 今謝れば、お前は私を許してくれるか?」
 
 もう聞こえないだろう、幻視の森に向かって私は呟く。
 許すもなにもない。謝らなければいけない。
 でも、足が動いてくれない。本当にそれでいいのかと、心が迷う。
 
 これからは優しくしよう、これからはもっと気を使おう、これからはもっとユーリを見てやろう。
 
 これから …… ?
 “これまで”を誤魔化したいだけなんじゃないのか、私は。
 木刀を握る手に力が入る。出来れば、掌が切れて血が出てくれればいい。
 プログラムでも傷つく心がある、プログラムでも血が出る体がある。
 それは一貫して、人間に近いということだ。
 なら、私も ………… 、
 
 「私も、お前を好きでいる資格はあるだろうか …… ?」
 
 主はやてのような恋心ではない。
 ただ、好き。
 人間的に、友人的に、話す相手として。
 他にもあるだろう。
 私はユークリッド・ラインハルトという人間を放っておけない。
 弟がいればこういう風なのだろうかと、幻想する。
 
 「ユーリ、私は、どうやってお前と付き合えばいい?」
 
 答えはもちろん返ってこない。
 返ってくることを期待してもいなかった。
 だから、
 
 「ま、気楽に今まで通り喧嘩もして、口うるさく叱ってやればいいんじゃね?」
 
 「び、ヴィータ!?」
 
 「ンだよ。そんなに驚くなっつーの。こっちがビックリだよ、ったく」
 
 ふん、と胸を張って、偉そうに私の後ろに立っていた彼女にあり得ないほど驚いてしまった。
 陸士隊の制服を着てはいるが、なぜかグラーフアイゼンを握っていた。
 
 「私の方もあの竜ぶん殴ってからなんか調子悪くてさ。試しに振ってみてダメそうだったら、見てもらおうって思っててよ」
 
 「そ、そうか」
 
 まだ動揺が収まらない。
 アレを聞かれた、アレを聞かれた、と頭の中でぐるぐるとリピートされる。
 なんて体たらく。
 
 「ん、なに。ユークリッドがいんのか? ちょうどいいや、相手してもらうかな」
 
 ぶん、と一回軽く振る。
 そのまま走り去ってしまい、私はどうしよう、とまた迷ってしまって、萎えた。
 
 「寝るか」
 
 宿舎に帰り、そのままベッドに潜り込んだことは言うまでもない。
 
 
 翌朝、食堂にて。
 ヴィータの姿を見つけ、額に軽くガーゼを当てているのを見た。
 
 「どうした?」
 
 「なんでもねーよ」
 
 「なんでもないことはないだろう。そうやって怪我をしているじゃないか」
 
 「うっせー。好きでこんなんしてんじゃねーんだよ!」
 
 足をワザとらしくズンズン鳴らして、私から離れた席に腰をおろして、乱暴に食事を始める。
 と。
 
 「邪魔なんだけど」
 
 「おっと、すまん ………… どうした、ユーリ」
 
 「なんでもない」
 
 顔半分を覆うようにガーゼが張られ、その他、腕にも似たような手当の跡がある。
 ヴィータの後ろ姿をじとっと見てからまた私から離れた席に落ち着く。
 
 「 …… なるほど」
 
 昨日のことだろうか。
 大方ヴィータは油断でもしていたんだろう。それに結構な一撃が額に入って、少し大人げなくユーリを叩き返した、とそう言うところだろうか。
 基本的にヴィータの方に傾いていたところで、の出来事なんだろうな。
 
 「まったく、ヴィータちゃんはともかく、ユークリッド君まであんなに怪我して …… もうちょっと頭を冷やしてもらわないとね!」
 
 「シャマル …… 」
 
 「って、言ってもあれだけ動けるんならもう大丈夫でしょうね。あの怪我が治ったら、本格的に戦線復帰の予定よ。大切な戦力ですものね」
 
 「あぁ、そうか。ところでヴィータだが、ユーリについて何か言ってなかったか?」
 
 きょとん、として私の顔を見詰めてくる。
 なんだ、何か付いているのか?今朝ちゃんと顔は洗ったぞ。
 
 「んー。なんて言うか …… シグナムってば恋する乙女みたいな?」
 
 「何を馬鹿な。それで、ヴィータは?」
 
 「えっと、だから『恋する乙女』って、言ってたんだけど …… 」
 
 「ヴィータッ!!」
 
 あいつ、やっぱり …… っ!
 あ、ああぁっ、主の前に顔が出せないっ!
 かくなる上は、腹を ………… ッ!!
 
 「ちょっとシグナム、ナイフでなにしてるのっ! やめ …… 止めなさいってば!!」
 
 「放せシャマル …… ッ! あ、主はやてに、か、顔向けできないっ!!」
 
 「出来る出来るっ、出来るから止めなさいっ!」
 
 瞬間、私の手が弾かれていた。
 シャマルも、私も、それこそ食堂がシン、と静まり返った。
 手を弾いたのは、ユーリだった。
 
 「なに、してんだ …… 冗談でも、やっていいことと悪いことがあるってぐらい、わかるだろ」
 
 「ユー、リ?」
 
 声が震えている。
 俯いていて、よくは見えないが …… まさか。
 
 「その顔で …… っ! そんなことするなよッ!!」
 
 「え?」
 
 「っあ、なんでもない。それだけだから …… 」
 
 逃げるようにユーリは食道から出ていく。
 それで、何と言っていた。
 『その顔で』と、言ったのか …… ?
 それは私が、ユーリに、誰かの代わりとして見られていたってことなのか …… ?
 誰かって、誰だ …… ?
 
 「は、ははは」
 
 「シグナム …… ?」
 
 「これは、とんだ道化だ。おかしいと思わないか …… ?」
 
 「なんのこと? 私、よく分からないわ」
 
 「いやいい。すまないな、何でもないんだ」
 
 腰が抜けそうになるのを、必死で堪えた。
 まだ残っている食事を済ませ、大急ぎで自室に戻る。
 自室に入った瞬間、ドアにもたれかかる様に力が抜けていく。
 
 「 …… はは、あははは。私が昨日 …… 思ったこともあながち間違いじゃないみたいだな」
 
 何かに『干渉』され続けたユーリ。
 本当にやり遂げたいことも碌に出来ずに、血涙も流せず、ただ貯め込むだけ。
 逃げ場のない不安や怒りは、渦巻いて黒く染まる。
 どうにかしてやりたい。そうだ、もう気にしない。
 私は私として、ユーリにはもう『干渉』しない。
 ただ、『干渉』の外側から私は助ける。芽吹く前に摘み取る。
 
 「私がお前の枷を外してやる。絶対に」
 
 ならすることは決まった。
 昼からの予定を全てキャンセルして、行かなければいけないところが出来た。
 行こう、ユーリの枷を外す鍵を見つけに。
 
 「聖王教会」
 
 きっと、なにかが分かるはず。
  
   





                Act:2-4  end




テーマ:自作小説(二次創作) - ジャンル:小説・文学

『ちょっとした冒険。』の続き。

ども、草之です。
以前、『イラスト描いたよ、下絵だけど』といっていたやつが一応完成しました。
言い訳もろもろは追記でしますが。

まぁ、一応拍手をもらった、というわけで。
あれが『更新予定』についてなのか『イラスト』についてなのかはこの際置いておくとして。
もらっただけでも嬉しいですからね、拍手。

まぁ、あくまでここ、歯車屋敷は二次小説がメインです。
ですので、見たいという方だけ追記のほうからどうぞ。




で、見ない人のためにここに更新予告をば。
『背徳の炎』は火曜日あたり。
『優星』は金曜あたりに。
あくまで予定ですので、遅れる可能性もあります。あしからず。



では、以上草之でした。


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テーマ:物書きのひとりごと - ジャンル:小説・文学

背徳の炎  track:17

 
 「ここです」
 
 旧・ジャパン、キョウト島。
 山頂部、ギア研究所。
 今回ばかりはなにか手がかりがあって欲しいものだ。
 
 「行きましょう」
 
 続いて来た二人に確認を取ると、一歩研究所に足を踏み入れる。
 中は暗く、埃っぽい。それでも肉眼でも十分見える範囲だ。
 しかし、敵の存在があることを考えると、危険極まりない。
 
 「離れないでください。奥に進みます」
 
 封雷剣の柄に手を置き、いつでも抜きとれるようにだけはしておく。
 しかし、ここでいったい何が行われたというのだろうか。見た感じ、資材は朽ち、建物自体老朽化でいつ崩れてもおかしくないものだ。
 
 「 …… カイさん」
 
 「大丈夫、ジョニーさんはすぐ来ます」
 
 「はい、でも …… 」
 
 「? どうしました」
 
 「嫌な …… 感覚がします。なにかが無理矢理こじ開けられているような、そんな感じが」
 
 「 …… ? 奥の扉のことでしょうか」
 
 「いえ。そういうのじゃないんです。なにか大きな力が …… 」
 
 ディズィーさんはカタカタと小さく震えている。
 今の私には「大丈夫」なんていう安っぽい言葉しかかけてはやれない。
 これが、もっと深い関係ならば …… 言うことも多くなっていたのだろうか。あるいは、その一言に大きな意味を持たせることが出来たのだろうか。
 そう、この関係がもっと深ければ …… 。
 
 「ねぇ、お兄さん。あれ、あそこ」
 
 不意にメイさん私のが袖を引き、右の奥を指さす。
 光?
 
 「怪しくない? 誰かいるかもしれないよ」
 
 「 …… 行きましょう。後ろに下がって」
 
 二人は離れず、ぴたりと後ろにつく。
 じりじりと出来るだけ足音が鳴らないように扉に近づき、光が漏れている扉を覗く。
 中はどうやら中心部、研究室らしい。
 巨大な吹き抜けのような造り、天井まではだいたい30m近い。この建物を上から下までボーリングしたような部屋だ。
 広さはひとつの広場のように大きい。一辺40mはかたい。
 
 「あれは …… ホログラム?」
 
 青白い光の粒子がひとつの巨大な岩を映し出している。
 にしてはホログラム用の機械の駆動音が聞こえない。あれ程の大きさのホログラムを映すとなればそれなりの魔法機械が稼働しているはずだ。
 それが、ない。
 
 「 ………… ここで待機してください。私が行きます」
 
 「そんなっ、私も!」
 
 「ボクだって! 足手まといになんかならないよ!」
 
 「違います。ここに残ってもらうのは、危険だとか危険じゃないからだとか、そういうことではありません。もしもの時のためです」
 
 それで納得してくれたのか、メイさんがディズィーさんを止め、待っていよう、と一言。
 まだ納得しきれていないという顔で、ディズィ―さんはこちらを見上げる。
 
 「 …… だいじょ ………… いえ、もしもの時は頼みます」
 
 扉を音を立てずに開く。
 封雷剣を抜き放ち、ホログラムに近づいていく。
 おかしい。法術の力が感じられない。
 
 「まさか、ブラックテック …… ? いや、ギアの研究所にあるわけがないか」
 
 そんなものを置くくらいならもっと有益なものを置くだろう。
 確かに、今の魔法技術では出来ないものもあるだろうが、ギアとなれば話は別だ。
 そもそも、こんなに巨大なものを。
 
 「お~や、おやおやおやおやおや。君は確か …… カイ・キスク!! どうしたのかな、こんなところまで、そんなに物騒なものまで持ち出して」
 
 「っ!? 貴方はっ!!」
 
 「また会ったね、覚えてくれてるかい、僕の名前」
 
 「クロウ …… !」
 
 「そうそう、そうだよ! いやぁ、嬉しいなぁ」
 
 吹き抜けのおそらく高さから見て二階のギャラリーに立っているのは、間違いなく終戦管理局の支部長を名乗ったクロウだ。
 全身を黒い服で覆い、のっぺりとした顔は見ていて幽霊かと思いたくなる。
 それがここにいる、ということは …… 。
 
 「当たりか。ここで何をしていた! 言いなさい!!」
 
 「何を、かぁ。そうだね、観察といえば近いかな? 知ってるかい、元聖騎士団団長さん。今、世界中のギアの生き残りが妙に動きをしているのを」
 
 「なに?」
 
 「こちらも全部を把握してるわけじゃないんだけどね、そうなんだよ。“何か”が今この世界に充満し始めているんだよ。科学の残滓でもない、ましてや魔法技術、法術ですらない、なにかが。そうだねぇ……“気”に近い感覚があるよねぇ、これは」
 
 話の本題が掴めない。
 ギアの妙な動きと、この研究施設になんの繋がりがある ………… まさかっ!
 
 「この、ホログラムが …… ?」
 
 「だからそれを観察してるんじゃないか。出来たら、邪魔だけはしてほしくないね」
 
 「この研究施設はなにを研究していたんだ?」
 
 途端、きょとんと顔を固め、訝しげに見下ろしてくる。
 そして、私が入ってきた扉の方にちらりと視線を移し、いやらしい笑いを浮かべた。
 まずい、気付かれたか!?
 
 「なぁんだ、お姫様もいるんじゃないか。舞台に上げてあげないなんて、可哀そうじゃないか、んん?」
 
 「く …… っ」
 
 「なら話は別だよ。お姫様を頂いていく。そして、そしてそして、体の隅から隅までを調べ上げるんだ。この手で! この目で! この口で!」
 
 「させない …… っ!!」 
 
 「して見せるさ。ほら、行くよォ!?」
 
 気配が増える。
 この部屋の中だけでも先程の広場と変わらないくらいの数がいる。
 それだけここの危険性を考慮していた、というわけなのか。
 
 「メイさん、ディズィーさん!」
 
 合図を送って、こちらに来るように伝える。
 固まった方がいい。バラバラに分断されてからでは遅い。私が彼女らを守らなければ。
 合流した瞬間。上から、天井からの光を隠すほどの敵の山が降ってくる。
 避けられない、なら!
 
 「はぁぁぁああああっ!!」
 
 慣れないことはするものじゃないが、この際言ってられない。
 法術式、構成。循環開始、充填率上昇、臨界突破!!
 
 「燃えろっ!!」
 
 雷閃を纏って紅蓮が駆ける。
 瞬間、どん、と視界が眩むほどの爆発と衝撃。密閉された空間での指向性爆発。
 天蓋のように炎は燃えあがり、敵を一掃。
 世界が白く染まる。
 
 「どこだっ!?」
 
 『単純で助かるよ、ほんと』
 
 その声は、肉声ではなかった。機械を通した、遠距離からの通信音声。
 まさか …… ッ! しまったッ!!
 
 『ブラフって言葉、使われる前に勉強しといたらよかったねぇ?』
 
 「逃げます!! 急いで!!」
 
 「え? え?」
 
 「どういうこと!?」
 
 「これは罠だ!!」
 
 もし、私が火の法術を使用しなかったとしても、あれだけ数がある機体だ、目暗まし …… 時間稼ぎには充分役立つ。
 本命は、もっと高火力。殲滅という名前がよく似合う、大型の爆弾だろう。
 それがどれだけの威力を持つかはわからないが、最低、この研究所は跡形もなくなると考えておいた方がいい。
 爆風、衝撃波、熱風。その全てを考え、逃げなければならない距離は、最低でもこの研究所から100mは欲しい。
 
 間に合うわけがない!!
 
 「ッ!」
 
 舌を打つ。
 ここで下手に動きまわって瓦礫の下敷きになるよりも、この吹き抜けでいた方が安全じゃないのか?
 だが、それこそが本当の狙いだとすれば …… ? この空間に閉じ込めるためのフェイクが爆弾というミスリード。もしくは、ただ逃げるための口実?
 くそっ!!
 
 「っ、い、痛い …… 頭が、痛いっ!!」
 
 「ディズィー!? どうしたの? しっかりして!!」
 
 「ディズィーさん!?」
 
 「これは …… うっ、く …… 開いてる、痛 …… いよ」
 
 開いてる? 一体何が ………… 、ッ!?
 
 「法力 …… こ、れはまさか!!」
 
 『イェエエッス!! その建物の屋上には、あることに特化させたジャスティスがいる。それがなにか …… わかるかなァ?』
 
 「砲撃 …… ッ!? まさか、そんなことをすれば、彼女も!」
 
 『それは違うね。彼女はハーフとは言えギアなんだよ。人間とは元から違う。頑丈さもねェ!!』
 
 天井から感じる法力の臨界点は近い。
 走って逃げるだけでは逃げ切れない。防御するのか、あの砲撃を!?
 四の五の言ってる場合か、カイ・キスク!!
 
 「集まってください! 結界を張ります!!」
 
 『ア、ハハハハハハ!! 無駄だよ、無駄無駄ァ!! 特化させた結果、本物にだって勝るとも劣らない砲撃が出来るようになってるんだよ、そのジャスティスは!!』
 
 「ッ、それでも …… !」
 
 封雷剣で結界を創り上げていく。
 おそらく、天井なのだから上からしか砲撃は来ない。全方位ではなく、上に集中展開。
 弧を描いて面を張り、大きな傘の下に入る形にする。さらに強化。対法力、対熱、対衝撃、対打撃。考えだせる全ての付加効果を付けていく。
 まだ足りない。これでは …… ッ!!
 
 『ジ・エンド。さよなら、最後にありがとう』
 
 「カイさん!! 行って、ウンディーネ! ネクロ!」
 
 翼が分かれる。
 それぞれが鎖のように結界に纏われ、結界は城壁となり、城壁は山となる。山はその全てを鉄と為し、魔を退ける銀と生る。
 結界は、もはや都市ひとつを守り切るような大結界となった。
 しかし、これでも …… まだ。
 
 「来ます!! 耐えて!!」
 
 瞬間、音と言う音、光と言う光、全てが飲み込まれた。
 削り取られるのは物質なんていう見えるものだけではない。
 存在という概念すらも飲み込み、全てを深淵へと葬る。
 
 「             ッ!!」
 
 「             」
 
 「               」
 
 神器である封雷剣ですら、削られていくようだ。
 だが、まだ力を宿しているというのなら …… 、頼む。
 私に力を貸してはくれないか、頼む!
 
 人には扱えなかったという神器の結晶、アウトレイジ。
 その一片を担うとして、この程度でどうする!
 
 「           ぁぁあぁああああああああああああああああああああああッ!!!」
 
 バクン、と何かが開いた。
 力が溢れ出し、砲撃と拮抗する。

 迅雷は今、神雷へと昇華する。
 
 「はああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
 
 雷電が迸る。
 白い視界を引き裂いて、元の景色が垣間見える。
 砲撃が終わる。耐えきった!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ――――――――――――――― ばくん。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 何かが、開いた音だった。
 
 
 *  *  *  *  *
 
 
 「まだ、ちゃんと謝っていませんでしたね。すいません」
 
 いきなりもいいところでオッサンが頭を下げる。
 もう別にいいんだけどな、いろいろセツナちゃんとかに謝ってたみたいだし。
 
 「はぁ。まぁ、いいんでないの? ちゃんとしてやればさ」
 
 「そう言っていただけると、こちらも気が楽です。さて …… せっかくですし、風呂でもどうです?ネギ君も」
 
 「え、あ、ぼ僕ですか!? はい、僕はもちろん!」
 
 つ、と視線を戻して俺の返事を求めてくる。
 せっかくだし、そうだな。
 
 「ひとっ風呂頂きますかね、そんじゃ」
 
 「ええ、こちらです」
 
 ネギも俺たちのあとからヒョコヒョコと付いてくる。
 廊下は長く、向こうは見えるが大分遠い。
 
 「 ………… コノカちゃん、大丈夫かな?」
 
 ふと、思いだして呟く。
 たぶん、力の使いすぎとかそう言うので倒れたんだろう。それともビックリして脳の方がリミットを掛けたか。
 どちらかと言うと後者の方が安全だ。問題は起きた後なんだろうけどなぁ。
 
 「アクセル先生、きっと大丈夫です!」
 
 「あ、あぁ。そうだよな ………… そうだといいんだけどな」
 
 ネギは「はい」と元気に頷いてくれた。
 疑いを知らない、とか言うんだろうか。この場合、実力が分かっていないって言った方がいいかもしれない。
 とにかく、イノと …… 白髪頭のガキんちょか。
 見てきた感じ、戦力になりそうなのは俺だろ、セツナちゃんにネギに、アスナちゃんか?
 でもアスナちゃんはほとんど一般人だし、かくいう俺だって戦闘訓練とか受けたことなんてないし。
 元を正せば俺って一般人よ?
 いや、聖騎士団の選考会に行ったことはあるけどさ。
 
 そんなことを考えているうちに脱衣所に入って服を脱ぎ終わっていた。
 隣を見ると、ネギが視界の下の方で服を脱いでいる途中。オッサンの方は …… うわ、すげぇ。
 
 「これって特殊メイクとかじゃねぇよな?」
 
 「あぁ、これですか。お見苦しくてすいません」
 
 「あ、別にそういうんじゃねぇけどさ」
 
 「本当、すごい傷ですねー。今までの人生が詰まってるって言うか …… 尊敬です」
 
 「いやいや、それを言えばネギ君だって10歳で先生をしているじゃありませんか」
 
 俺はあれだけどね、教員免許もないのにほとんど脅されてさせられてるからな。
 笑い事じゃねぇし。
 
 「ご両人とも、これからもコノカのこと、よろしくお願いしますよ」
 
 「はい、わかりました」
 
 「ま、それなりにな」
 
 浴場はかなり広く、いくつもの備え付けのシャワーとか見ているとここは実は旅館業とかもしてるんじゃないのか、と疑いたくもなる。
 実際、学校で宿泊している風呂よりも遥かにデカイ。
 やっぱりジャパンて言えば風呂だよな …… 。狭い風呂もそれはそれで良かったけど、こういう野郎と入るんなら広い方がいい。
 
 「この度はウチの者達が迷惑をかけてしまい、申し訳ありません。もう一度、ここで改めて謝罪します」
 
 「い、いえ」
 
 「何回でも謝罪してほいしいね、俺は。せっかくジャパンのそれにキョウトに来たってのに」
 
 オッサンは苦笑いで返し、ネギも笑っている。
 少なくともネギは俺の意見に思うところがあるようだ。
 
 「昔から東を快く思わない人はいたのですが …… 今回は実際に動いた者が少人数で良かった。後のことは私たちに任せてください。
 あいにく、どこも人手不足で腕の立つ者は仕事で西日本全域に出払っているんですが …… 、明日の昼には各地から腕利きの部下たちが戻りますので奴らをひっ捕まえますよ」
 
 「は、はい!」
 
 明日の昼か。
 俺にはそれまであのイノがじっとしてるとは思えねぇんだよなぁ。
 それに今日だって、たぶん、セツナちゃんを撃ったのもイノだったろうし。あれだけで終わりって言うのはちょっと引っかかる。
 
 「それで、あのお猿のお姉さんの目的は何だったんですか?」
 
 「お猿の …… 、天ヶ崎千草のコトですか …… 」
 
 へぇ、あの姉ちゃんチグサちゃんって言うのか。今度会ったら呼んでみよう。
 
 「彼女には色々と西洋魔術師に対する恨みのようなものがあって …… いや、困ったものです」
 
 「何故このかさんを狙うんですか?」
 
 「切り札が欲しいのでしょう」
 
 切り札、と聞いて仙人から聞いた話を思い出す。
 俺やダンナ、イノが求めている“デカイ力”のことなんだろうねぇ。
 
 「ネギ君も薄々お気づきとは思いますが …… 、やんごとなき血脈を代々受け継ぐこのかには凄まじい呪力、つまり魔力を操る力が眠っています。その力は君のお父さん、サウザンドマスターをも凌ぐ程です。つまりこのかは、とてつもない力を持った『魔法使い』なのですよ」
 
 「えっ」
 
 まぁ、その力は元々眠っていているから今まで隠せてたってことらしいな。
 で、今回のセツナちゃんが死にかけたのを見て、箍が外れた、ってとこか。
 
 「その力を上手く利用すれば西を乗っ取るどころか、東を討つことも容易いと考えたのでしょう。ですから、このかを守るために安全な麻帆良学園に住まわせ、このか自身にもそれを秘密にしてきたのですが …… 」
 
 「そ、そうだったんですか」
 
 「 …… ちょっといいか?」
 
 今まであんまり関係のなさそうな話だったから口は出さないでおいたが、ちょっと引っかかる。
 まぁ、これまた俺が納得しないからってだけなんだけどな。
 
 「なんで秘密にしてたんだ?」
 
 「だから、それはこのかに“こちらの世界”を知らずに普通の女の子として育って欲しかったからで …… 」
 
 「それだよ。普通の女の子が、普通の筈の女の子が突然狙われたって知ったらどうなる? 普通、潰れるぜ? 覚悟が出来てないんだからな。知らないうちに知らない人が知らない理由で自分を狙って、知らない人から知ってる人まで周りが傷ついていって、普通の女の子が『自分のせい』だって知ったとき、どうなるんだよ。アンタらはさ、結局守るって言っといて唯でさえ辛いことをもっと重くしてるんだよ。それじゃ可哀そうだろ、彼女がさ」
 
 「 ………… 」
 
 「 ………… 」
 
 二人は答えない。
 そりゃそうだろうな、こんなこと …… 言われなくたって解ってるはずだろうから。ネギはどうだか知らないけどな。
 話題を変えよう。これ以上言ってもほんとにただのワガママになっちまうだけだ。
 
 「ところでよ、さっきから『サウザンドマスター』ってネギの親父のこと言ってるみたいだけど、なにそれ?」
 
 「昔の話です。大きな大戦の勇士としての彼の二つ名ですよ」
 
 「そう。カッケーな、お前の親父!」
 
 「あ、はい!!」
 
 と、突然声の数が増える。
 脱衣所にクラスの生徒らが来たみたいだ。
 ………… やばくね?
 
 「おやおやご婦人方が、これはいけませんね! 案内を間違えたかな?」
 
 「言ってる場合かよ」
 
 「ですね、緊急事態ですネギ君! 裏口から脱出しますよ!」
 
 「ちょっと待った! ここにいよう」
 
 「な、アクセル先生!? 何言ってるんですか!?」
 
 まぁ待て、と手で二人を制する。
 俺にはいい考えがあるんだよ。本音は言わないけど。
 
 「案内を聞いて間違えたのは向こう。俺達はなんにも悪くない。むしろ被害者。どんと構えて息子を見せてやろうぜ!!」
 
 「ちょっ! 何をって息子ってなんですかっ!?」
 
 「しかもだ、俺らが脱いだ服がまだ脱衣所にはある筈だ。気が付いてない方が悪い!!」
 
 「えええええ!?」
 
 本音はちょっとは覗けるかなーって思ってるけどな。
 年の割に発育がすっげぇいい子とかいっぱいいるし。見る分には浮気じゃねぇもんよ。
 正当化って素晴らしい。
 
 ―――― ガラッ
 
 そして扉は開いた。
 並んで入って来る中にはたぶん起きてすぐのコノカちゃんの姿もあった。
 無事に起きたんだな。よかったよかった。
 無事に見れたな。よかったよかった。
 
 「な、なんで先生らがここにいるさ ――― !?」
 「キャ ―――――――――――― 」
 「いや~ん!?」
 「お父様のエッチー」
 「なんで男女別じゃないんですかっ!?」
 
 「待て待て、このオッサ …… 長さんは言った筈だって言ってるぜ? 時間を間違えたのは君らだ。で、覗かれたのは俺ら。君ら加害者、俺ら被害者」
 
 ふ、完璧だぜ。
 正当な覗きがこれで完了。
 あとは上手くことが運べば …… 。
 
 『 ―――― そうですね、お風呂の方はすぐにでも使っていただいて構いませんよ。私たち男性陣は後で入りますから、どうぞごゆっくり』
 
 ………… 。
 え、何今の。カズミちゃん、その手に持ってるのって何ですか。
 
 「おかしいなぁ。私らはすぐ使ってもいいよって聞いたからここにいるんだけど?」
 
 「 ………… 全てはこのオッサンが悪い。そろそろボケ始めたのかもしれない。コノカちゃん、早めに病院に連れていくことを勧める」
 
 「責任転嫁!? アクセル君、それはひどいぞ!!」
 
 「そうですよっ! 逃げなくていいって言ったのアクセル先生じゃないですか! 息子を見せてやれとかどうとか!」
 
 「ばっ! ネギその口溶接すんぞコラァッ!!」
 
 
 
 『とにかく出てけこのスケベ共 ――――――――――― ッ!!!』
 
 
 
 ともかく、怪我人が出なくてよかった。
 
 
 *  *  *  *  *
 
 
 「僕が先行する。しばらくしたら合図を送るから、それから出てきてくれればいい」
 
 「関係なさそうな奴らでも殺していいのかしら?」
 
 「石になってるのならいくらでも。お嬢様を連れてきてくれればそれでいい」
 
 「OK.わかったわ。ちょっとくらい遊ばなきゃね」
 
 白髪が手近な水たまりに埋まっていく。こちら側の転移はなにか媒体が必要らしく、面倒そうだ。
 それにしても、綺麗。
 桜はまだあった筈だけど、ここまで群生しているものはもう見ない。
 今日は気分がいいわ。ちょと優しくしてあげましょうかね。傷なんか付けずに、穏便に、そう穏便に …… 壊す。
 
 「ふふ。楽しみだわぁ …… 」
 
 こっちに来てからまともに人をからかった記憶がない。
 こんな頭のまわるガキに拾われ、あまつさえホットミルクにさらに蜂蜜を一瓶ぶちまけた程甘い女の手伝いをさせられる。
 まぁ、その結果として元の世界に帰れるならそれでいい。
 
 「おっと、早速連絡ね …… 」
 
 軽い発光弾が撃たれる。
 周りに誰もいないし別にいいでしょう、とか言ってたな。
 さて、それじゃあ、行きましょうかね。
 
 ギュン、と空間が歪む。
 黒く口を開けた扉に、私は足を踏み入れ、一瞬の浮遊感のあと、砂利を踏んだ感覚。
 広めの庭と、サクラの木が数本。どうやら中庭に出てきたらしい。
 屋敷の方に歩いて近づき、廊下に立つ。
 
 「さて、どっちかしら?」
 
 とりあえず歩こう。
 そのうち会うだろう、きっと。
 角を数回曲ったところで、声が聞こえた。
 
 「あたっ」
 
 気配を殺し、姿を確認する。
 
 「な、何よ …… コレ …… 」
 
 「せ、石像? こんなんあったっけ?」
 
 ビンゴ。
 目当てのお嬢様だ。
 さてと、ショウタイムの始まりね!
 
 「あら、こんなところで何してるの?」
 
 「だっ、誰!?」
 
 近づいていくと、背の高い方がおもちゃを取り出す。
 そんなもので何をしようってんだか、笑わせてくれるぜ。
 
 「あ~ん、これね?これは、このお屋敷の人たち。仲間が酷い子でねー、きっと石にしちゃったんだわぁ」
 
 「え …… ?」
 
 「可哀そうよね、こんな感じられない体になっちゃって …… 。人って言うのは感覚があるから面白いのに」
 
 「な、何言ってんのよ!」
 
 二ヤリ、と今私の顔は引き攣っているだろう。
 それだけ、この興奮が抑えきれない。
 
 「こんな体になるくらいなら、お嬢様、私と一緒に来てイイコト、しない?」
 
 「え、な、え?」
 
 「誰がこのかを渡すもんですか! あ、アンタなんか私がっ!!」
 
 そろそろいいかしら。
 うふふ、この瞬間が一番興奮する。
 
 さぁ、情熱的なビートを刻みましょう?
 
 
   
  
    
 
  



               track:17  end





 

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もう大分遅れてるけど。

ども、草之です。

千早、誕生日おめでとう!!

一日遅れてのお祝いになってしまった。
昨日はそれなりに忙しくて気がつけば12時が過ぎていて。

アイマスも据え置き型の箱○から、いよいよPSPに進出してきたわけですが、これで全国のプロデューサー人口が劇的に増えたとしたら、嬉しい限りです。でも、解ってるとは思うが……、プロデューサー諸君、アイマスSPを売ったりはしないだろうな? それは、自分の娘を売るのも同然の所業! 全国のプロデューサーが聞いたらまず間違いなくフルボッコだぞ!!

いや、ヒートアップしたところでどうにかなるものでもないんですけどね。一応言っておきたかった。
ちなみに草之は『草之P』ではなく、本名で登録しました。あしからず。てか当然?

で、DLCはMAのそれぞれのオリジナルだったようですね。
で、ニコニコにこういうのが置いてありました。



MA曲765・961プロ全員分



実に素晴らしい。いろんな意味で(笑)。

春香の『I Want』で一番必死だった印象を持ったのが律子。「あ”ああああああああああーっ!!」って(笑)。
そして、やよいがキレた(みたいに聞こえる(笑))。伊織がお似合い。

真の『迷走Mind』はみなさん安定。特に気になる人は、春香さんですか。ええ。

やよいの『キラメキラリ』も割と安定していて、真に度肝を抜かれました(笑)。千早が意外にもアリ。

雪歩の『Kosmos,Cosmos』。これもまだ安定域を脱しません。特に飛び抜けた人はいない感じ。

伊織の『フタリの記憶』。実はMAで二番目に好きな曲だったりします。春香がズコーってない。曲の雰囲気を見事に超越してみせたやよいに脱帽(笑)。律子が思った以上に可愛かった。

亜美真美の『スタ→トスタ→』、いわゆる“ある意味難関曲”。千早のメカ化を期待した人も多いはず。しかし、そうはいかないのがミンゴス。可愛くメカらずに歌ってくれたようです。ですが、なによりもやよいの『ぱずぅ』がどストライク。真はかっこよく歌ってくれてました。

千早の『目が逢う瞬間(とき)』。ここから難易度が抜群に高くなっていきます。春香にズコーw、真はなんか敵と戦ってるような? コメントのせいっぽいですけど。伊織はさすがくぎゅ、巧いです。

律子の『いっぱいいっぱい』さぁ、まさにタイトル通り。みなさん“いっぱいいっぱい”で歌ってます(笑)。
そして伊織に殺される、可愛さで。

『きつ過ぎる坂道』で有名な最高難易度の呼び声高いあずささんの『隣に…』。MAシリーズで一番好きな曲になります。SPのアレンジが素敵。
春香は期待を裏切らず素晴らく愛すべきズコーを披露してくれ、ガチトリオの真さえ若干苦しそう。そして、やよいの空気ブレイカーが効果をなさない。雪歩がかなり苦しそうに頑張ってくれました。伊織ですら手こずっている印象を持ちます。亜美真美に脱帽、聴けばわかる。千早は流石、としか言いようがない安定感。律子が意外と、しかもかなり綺麗に歌い上げてくれていることに驚きました。



さて、一通り感想をぶちまけたところで。
結論を急ぎましょう。――――『あずささん、凄い』

あずささん、貴方何者ですか(笑)。
そんなことない!って人もいるでしょうが、草之のこの気持ちだけは譲れない。
まぁ、あれですよ。草之ってばあずささん贔屓だから、そう思う人はあんまり気にしない方向で。

最後に、961プロについて。
響かわいいよ響。一人称が『自分』なのも草之と一緒。いや、ネットでは一人称『草之』ですが、リアルでは『俺』か『自分』なんですよ。親近感、ですよ。この子のせいでムーンかサンどっち買うか決めかねていたぐらいですからね、結局ムーン買いましたけど。
全部買う金は揃わなかったので、順次買っていく予定。次はサンだ!

え、貴音と美希?
美希は結構好きですよ、草之。あの高音域の伸びの良さは聞き惚れます。
貴音はまだよくわかっていませんので、無理にいうよりはいいかなと。




そして、更新予告です。
『優星』ですが、ちょっと遅れそうですね。
金曜日、と言っていましたが土曜日、もっと遅くなれば月曜日あたりになってしまいそうです。


では以上、暴走気味の草之でした。

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題名のない何か。

ども、草之です。
大きく出てるようで、特に何も考えていないからこういうタイトルになったのですが、やっぱり何も考えていない。こういう更新多いな、自分。


つらつらと書いていきましょう。
とりあえず、10万HITお礼で描いた絵ですが、とりあえずSSの方もあるので少々お待ち下さい。ちなみに絵とはまったく関係ないので。
やっぱり、なんだかんだ言ってここはSSメインのブログですしね。そこは外せません。

一応はオリジナルなんですが、なぜかこれも連載を視野に入れた作品だったりしてしまうあたり、草之は自分の限界を知りたいらしい(死の臨界的な意味で)。限界って言うのは目指すためにあるのではなく、超えるためにあるとかなんとか。死を超えろというのか、ゴッド。

まぁ、短編は今まであまり書いていないですが、オリジナルの連続だったわけですよ。
しかも歌を世界観のもとにしたもんだから、ちょっとおかしなことになってる。草之的にはいちばん最初の『天よ降れ』が中々いい出来だったと思う。オチがわかりずらいかなー、とか思ってもそこは読者任せです。これを読んで元の歌を聴いてくれたら嬉しいです。
今更な紹介ですけどね。


さて、ちょっとここらでこれまでの感想を言ってみたいと思います。
この『歯車屋敷』が出来てから約8ヶ月。作品連載数は3作品。

・『その優しい星で…』について。
最初に始めた作品であり、『歯車屋敷』の代名詞的な作品に成長しました。
気がつけば各所で話題とは言えなくとも、名前が出てきてるような気がします。実はこういう人が読んでたんだ、と思うこともしばしば。他のSS作家の方々だったりして、嬉しい反面、不安もあります。
物語は結局書き手の解釈一つで世界観は変わるし、キャラの性格だって変わる。
そういう意味でも、『優星』は草之の、歯車屋敷の作品のひとつですね、きっと。

・『背徳の炎』について。
2番目に始めた、世の中にちょっとばかり反抗したかったがためのクロス(笑)。
『優星』でもいえるとこですが、いわゆる“異色”なものを求める傾向があるんですよね、草之は。
オリジナルは結構素直だと思うのになぁ、どうして二次になるとこうなるんだろう。「もっと王道クロスで勝負したい!」とは思わないんですよね。ちょっとしたチキン、ちょっとした冒険者。間違いなく、果てしないアホ。それが草之クオリティ。それが味になってくればと思います。

・『B.A.C.K』について。
さて。当初凍結とかほざいていた作品。オリジナル主人公という初めての試み。いや、二次創作自体も初めての試みなんですけどね。ちょっとした勢いで始めたけど、今草之にある技術を注げる実験作ともいえます。オリジナル主人公だから出来ること、というわけですが。
読者にキャラの関係や展開を推理してもらうのが草之にとってはベストな反応。あくまで草之個人の話なので聞き流してください。そもそも、推理なんて大層なものじゃないし、推理物とか読んでても推理する人は少ないと思うわけです。犯人(『B.A.C.K』で言えば関係や展開)にたどり着くまでの工程を楽しんでいただけたらな、と思います。


と、こんなことをいま思ってます。リアルタイムで。
さて、では毎度おなじみ、更新予定です~。

といっても『優星』のことだけですけども。
とりあえず、土曜日中には更新できそうです。遅れても日曜日の日が昇る前だと思われます。
ちょっとわけのわからん冒頭ですが、混乱しないで読んでくれれば大丈夫なはず。

では、以上草之でした。

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Author:草之 敬
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『優星』の完結目指してラストスパート中。
 
現在は主に一次創作を書いて活動中。
過去作を供養する意味もあって、いい発表の場はないものかとネットをさまよっている。

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